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<p>Steam採掘サンドボックス『Hydroneer』の売上が50万本を突破していた。小規模チームの創意工夫が花開く – AUTOMATON</p><p>【ニュース】Steam採掘サンドボックス『Hydroneer』の売上が50万本を突破していた。小規模チームの創意工夫が花開く</p><p>採掘サンドボックスゲーム『Hydroneer』が累計50万本の売上を達成していたようだ。個人開発・小規模運営の本作。破格の売上に、何か秘訣はあるのだろうか。Game Developer/GameDiscoverCoが伝えている。</p><p>GameDiscoverCo が伝えている。 『Hydroneer』は、採鉱と拠点構築をおこなうサンドボックスゲームだ。PC(Steam)向けに配信されている。プレイヤーは金などの資源を求めて採掘を続け、発見したものを利益に変えていく。作業拠点を広げながら釣りを楽しむ、武器を鍛える、地中や洞窟を深部まで探検して宝をさがす、といった幅広いゲームプレイが可能だ。また、プレイヤーは多様な構造物を自由に建築できる。なかでも、リグは水力によって稼働する機械で、資源の採掘や物品の運搬まで幅広い目的に使用可能。圧力を制御可能な水力パイプのネットワークを組み上げることもできる。うまく設計すれば、作業を最適化・自動化することが可能だ。 本作は2020年にリリースされたタイトル。クリエイターのMax Hayon氏が単独で開発し、現在はスタジオとしてFoulball Hangoverを設立。パートタイムのスタッフも含め、6人の開発チームによって、今も精力的なアップデートが続いている。先月には発売後最大規模とされるアップデートが実施。新アイテムや車両システムが導入されたほか、画面分割でのマルチプレイ機能に対応した。 アップデートを機に新たに本作を購入したユーザーも多いのだろう。先月は約2000件もの新たなユーザーレビューが投稿されたそうだ。そして、本作の累計販売本数は50万本を突破したという。個人開発および小規模運営のゲームとしては、破格の数字だ。これを受けて のSimon Carless氏はHayon氏に対して、インタビューを実施。そのなかで、本作が根強い人気を誇っている秘訣が明らかとなった。 インタビューの中で同氏はまず、本作を一人でも達成可能な規模を想定して開発したと語った。また、ゲームプレイには、『マインクラフト』においてダイヤモンドなどのレア素材を見つけた際の感覚を取り入れることを目標にしたそうだ。 さらに、マーケティング面での工夫についても語られた。同氏は、予算がないなかでマーケティングをおこなう必要があった。そこで、約30人のYouTuberやストリーマーたちに、ゲームを遊んでくれるように依頼したという。そして、この試みは見事成功。当時約10万人のチャンネル登録者数を有していたPlayAtHome氏が動画で取り上げてくれることになったそうだ。さらに、200万人以上の登録者を誇るBlitzやDraeといったYouTuberたちにも取り上げられ、本作の人気は爆発。およそ1000件ほどであったSteamウィッシュリスト数は、リリース日に約6万件に爆増したとのこと。 こうしたYouTuberやストリーマーからの人気の高さは、本作が配信や動画で“受ける”ことが関係しているのだそうだ。本作では先述のように、水力などを用いて自動化システムを作ることが可能。そうしたシステムを利用すれば、巨大な設備を構築することもできる。実用性だけでなく見た目のインパクトも強く、楽しみにする視聴者は多いのだろう。Hayon氏によると、ストリーマーから、ほかのタイトルと比べて動画の人気が優れている、というコメントが数多く寄せられているとのこと。 最後にHayon氏は、マルチプレイ機能の導入について語った。マルチプレイ機能は、同氏と開発チームが、ユーザーに実装を約束していた要素でもある。ただ、その導入には大きな困難を伴ったそうだ。当初、約1年分もの作業を費やして実装を試みたものの、物理演算に関する問題が発覚し、計画のとん挫を余儀なくされたとのこと。というのも、本作では動き続けるアイテムやオブジェクトが数多く存在する。ネットワーク全体でこれらを同期させることができなかったのが、主な原因となるようだ。 そうしたなかで、Hayon氏と開発チームメンバーは、『Dysmantle』のマルチプレイにおける、Steamリモートプレイの活用に触発されたという。そのパフォーマンスの高さから、『Hydroneer』にもSteamリモートプレイを利用した分割画面マルチプレイが実装されるはこびとなった。同氏は分割画面でのマルチプレイが理想的ではないとしつつも、ゲームにマルチプレイ機能を組み込むという、重要な目的は果たせたと考えているそうだ。 そうした経緯で、本作は個人開発および小規模運営のタイトルながら、50万本を売り上げるという偉業を成し遂げた。人気タイトル『マインクラフト』のエッセンスや、配信者に呼びかける低予算マーケティング。そして、ユーザーとの約束を守るアップデート姿勢が、本作の人気と結びついているのだろう。 なお、2.0アップデートの</p>