もっと詳しく

決戦 十五 三浦は密林を貫く小道の高みに陣取り、追ってくるという小早川隆景をまった。と、左三つ巴(どもえ)の旗を差した二百人ばかりの兵が息を切らせながら登ってくる姿が見えた。先頭に、大将らしき若武者がいる。三浦は、ゲラゲラと高笑いして、小早川勢をはっとたじろがせ、「それなるは隆景か!…