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 夏休みがスタートして、新幹線や特急が発着する駅のホームには家族連れの姿も増えてきました。発着する列車を見学しにきた親子もちらほら。いろんな車両を見るのは楽しいものです。今回は鉄道大好きキッズにおすすめしたい、また、親子で楽しめる東京のトレインビュースポットを大紹介。実際に走行している姿が見られるスポットからたくさんの車両が停まっている車両基地まで、5スポットを厳選します。もし、お目当ての列車がある場合は、時刻表で運転日や時刻をしっかりチェックから出かけましょう。

 ところで日本の鉄道は、色や形、名前が実にさまざまです。大好きな鉄道ウォッチには、図鑑があると便利です。『ひとりでよめる! はじめてのずかん しんかんせん・でんしゃ』は、すべてひらがなで表記された写真図鑑です。電車カタログとしてだけでなく、鉄道のしくみもわかりやすく説明してあります。鉄道ウォッチの参考にしてみてください。
 『ひとりでよめる! はじめてのずかん しんかんせん・でんしゃ』はこちらから。

文、写真/村上悠太

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■1:品川区大井中央陸橋 ~新幹線がいっぱい! ドクターイエローも見られるかも!?

 都心と羽田空港を結ぶ、東京モノレールの大井競馬場前駅を降りて10分ほど駅前の通りを東へ。すると突然、たくさんの新幹線が見えてきます! そこは東海道新幹線の東京側の一大拠点である「大井車両基地」。白いボディに青いストライプが入った、「N700S」、「N700A」がたくさん停まっています。運が良ければ新幹線の線路を点検する、あの「ドクターイエロー」も停まっているかも!? ドクターイエローは基地の南側の奥の方に停まっていることが多いので、是非探してみてください。

北側を向くと「東京貨物ターミナル」を行き交う電気機関車やコンテナを見ることができる。道路の横断は遠回りになるが必ず横断歩道などを利用しよう

 また、この大井車両基地の横にあるのはJR貨物の「東京貨物ターミナル」。貨物列車にとっての「東京駅」のような存在で、日本各地を結ぶ貨物列車が発着し、荷物の積み下ろしを行っている場所です。こちらではEF210形電気機関車「桃太郎」を中心に、JR貨物で活躍する電気機関車や貨物列車の姿を見ることもでき、1カ所で新幹線と貨物列車の両方が楽しめるお得なポイントになっています。

 歩道が広く、ゆったりと見学できるので、子連れでも安心です。ただし、周囲に日陰がないので熱中症には要注意。トイレも駅ですませておくと安心です。大井競馬場前駅の西側には大きめの商業施設もあり、ランチなどはこちらが便利でしょう。楽しんだ後はモノレールに乗って羽田空港まで行き、展望デッキに向かえば飛行機も見られるので一日を通して大満喫できる、ウォッチングルートができちゃいます!

■2:渋谷区四反道跨線人道橋 ~山手線・埼京線など通勤電車から特急までバリエーションいっぱい!

 続いてはJR・東京メトロ日比谷線恵比寿駅から、徒歩15分程度の「四反道跨線人道橋」です。ここではJR山手線、湘南新宿ライン・埼京線などが見られます。また、特急「成田エクスプレス」や埼京線と相互直通運転を行っている、りんかい線や相鉄線の車両も走ってきます。

恵比寿駅と渋谷駅の中間くらいに位置する、「四反道跨線人道橋」

 この跨線橋はちょうどカーブのところにあり、望遠レンズを使うと迫力のある走行シーンを撮影できるポイント。各線の運転本数が多く、バラエティ豊かな車両がどんどんやってきますので、鉄道大好きな親子鉄にはぴったりでしょう。

 なお「成田エクスプレス」はほとんどの時間帯で1時間に1本程度の頻度なので、渋谷駅の発着時刻を調べてから向かうといいでしょう。新宿方面に向かう成田エクスプレスは、おおよそ渋谷駅出発時刻の3~4分前くらいに通過します。成田空港行きは、渋谷駅の出発時刻に跨線橋で待っていれば見逃すことはありません。

 さらに土休日などを中心とした特定日には特急「踊り子」、「サフィール踊り子」が通ることも! ただし、どちらの特急も運転日であっても1日に1本程度と非常にレアなので、出かける前に運転される日かどうか、時刻表や、JR東日本のWebサイトに公開されている渋谷駅の列車時刻をチェックしてみてください。ちなみに特急「踊り子」に使用されている車両は平日の朝、夕の時間帯にここを通る、特急「湘南」にも使われています。

 なお、四反道跨線人道橋は老朽化により、2022年度中に架替え工事が予定されているので、見学はお早めに!

山手線と埼京線が一緒に走ってきた!

■3:大田区二本木橋 ~東海道新幹線がすぐ間近! 成田エクスプレス号など特急も見られる

 都営地下鉄浅草線西馬込駅から徒歩10分程度のところにある「二本木橋」は、東海道新幹線と横須賀線を跨ぐ橋です。新幹線というと高架を走っていたり、高い防音壁に囲まれていたりと、見学しにくいイメージですが、実は東海道新幹線は地上を走行する区間が多く、ここのように新幹線を間近に見下ろすことのできる道路橋がいくつか点在しています。

二本木橋から見ることができる東海道新幹線の光景

 ここがおすすめなのは、東海道新幹線だけでなく、横須賀線も見られる点です。2でご紹介した四反道跨線人道橋と同様に特急「成田エクスプレス」、「踊り子」、「サフィール踊り子」(踊り子、サフィールは土休日を中心とした運転日のみ)を見ることができます。また東海道新幹線は、市街地区間なので走行速度が比較的ゆっくり、小さな子どもと一緒でも、安心して見学できます。というのも、高速走行中の新幹線は音が大迫力なので、びっくりしてしまうお子さんもいるからです。ただし、周囲は住宅地なので、ちょっぴり配慮しながらウォッチングしましょう。

 ここは金網越しに本格的な新幹線撮影を楽しむことができる場所でもあります。大人のほうが夢中になってしまわないよう、またクルマの往来に気をつけながら、楽しんでください。

■4:北区「北とぴあ」展望ロビー ~眺めが最高! 室内で快適ウォッチ

 JR京浜東北線・東京メトロ南北線王子駅、もしくは東京さくらトラム(都電荒川線)王子駅前駅から歩いてすぐのところにある、「北とぴあ」。ここの17階にある、展望ロビーからはJR東日本の新幹線、京浜東北線、東北本線(宇都宮線)、高崎線、東京さくらトラムなど、北区を行き交うたくさんの列車たちを俯瞰して見ることができます。

 休日や珍しい車両が走る日などは特に賑わいます。入場料が無料の上、室内なので空調完備! 熱中症を心配することなく見学ができます。JR東日本の新幹線はバリエーション豊富でとってもカラフル! 次は何色が来るかな、と子どもと楽しく列車を待つことができます。

都心側の展望スペースから見た光景。E6系+E5系の秋田新幹線こまちと東北新幹線はやぶさがやってきた

 なお、京浜東北線王子駅は、北とぴあ最寄りの北口にはエレベーターがありません。ベビーカーなどでエレベーターを利用したい場合は中央口を利用してください。

 また、眼下に見える飛鳥山公園もおすすめです。春には満開の桜が楽しめます。小さな子どもでも安心して遊べる広い公園なので、トレインウォッチングの合間にぜひ立ち寄ってみましょう! 公園からも列車が見えるポイントがあります。

■5:荒川区「下御隠殿橋-トレインミュージアム-」 ~次から次へと電車がひっきりなし! 都内の最高スポットはここ!

 最後にご紹介するのは、JR日暮里駅北改札口を出てすぐの「下御隠殿橋」です。ここは僕が都内で一番おすすめしたいトレインビュースポットです。ここのスゴさはなんと言っても線路の本数! JR東日本の新幹線、山手線、京浜東北線、東北本線(宇都宮線)、高崎線、常磐線、京成電鉄京成本線の線路がずらりと横に並んで、ひっきりなしにさまざまな車種が行き交います。ここはライブ感満載のまさに「トレインミュージアム」。大人もワクワクしてしまう光景が見られます。

日暮里駅前の「下御隠殿橋」。夏シーズンはちょうど視線の先に羽田空港にアプローチする飛行機を見ることもできる

 さて、ここで見られる車両は、JR東日本の新幹線全車種、特急「ひたち」、「草津」、「あかぎ」、京成「スカイライナー」などを筆頭に、日によってはJR東日本の豪華クルーズトレインの「TRAIN SUITE四季島」も通過! いつ行っても鉄道大好きのちびっ子の姿がある、大人気のスポットです。

 日暮里駅は駅ナカ商業施設「エキュート日暮里」が改札内に併設されており、買い物も楽しめます。「下御隠殿橋」からすぐのところには、改札に入らなくても利用できるトイレもあるので安心です。いつきても楽しいこちらのスポットですが、僕のおすすめタイムは夕方です。夏の時期は日差しが和らぎ、気持ち涼しくなるほか、レールが夕日に輝き、とてもドラマチック。そして、ここに来たならぜひ立ち寄ってほしいのが、下御隠殿橋から西に行ったところにある、「夕焼けだんだん」と「谷中銀座」です。雰囲気ある下町の商店街で、その名の通り夕方が特に賑わいます。八百屋さんにお肉屋さん、魚屋さんに酒屋さん、そしてお惣菜のお店もたくさんあるので、今夜の食卓にぜひどうぞ!

一日のおわりにぜひ訪れてほしい、谷中銀座と夕焼けだんだん

 どのスポットもバラエティ豊かな車両が見られるポイントばかり。熱中症に気をつけてぜひ楽しんできてください!(各スポットの状況等は取材時時点のものです)

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 電車ウォッチのお供には図鑑があると便利です。『ひとりでよめる! はじめてのずかん しんかんせん・でんしゃ』は小さなお子さんにもぴったりです。『ひとりでよめる! はじめてのずかん しんかんせん・でんしゃ』はこちらから。

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