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最低限の衣装と生活用品を車に放り込み、徳島から鳴門海峡を渡る。淡路島で目に付いた警察署に駆け込み、かつての「敵」に助けを求めた。焦りでほとんど記憶はない。それでも決死の夜逃げが、自らの運命を変えたことは分かった。昨年春、一人の暴力団組員が足を洗い、「カタギ」の世界で生きる決意をし…