『信仰』村田沙耶香著(文芸春秋・2000円)発表のたびに読者に衝撃を与え続けてきた村田沙耶香の新作は、期待を裏切らないどころか、これまで以上の破壊力をもつ作品集である。冒頭の表題作にまず圧倒される。冷静無比なリアリストの「私」が、対極のカルト宗教に次第に染まっていく話である。もともと…
『信仰』村田沙耶香著(文芸春秋・2000円)発表のたびに読者に衝撃を与え続けてきた村田沙耶香の新作は、期待を裏切らないどころか、これまで以上の破壊力をもつ作品集である。冒頭の表題作にまず圧倒される。冷静無比なリアリストの「私」が、対極のカルト宗教に次第に染まっていく話である。もともと…