待ちに待った3年ぶりに開催される2022年の鈴鹿8耐で、28回目の挑戦を迎える三陽工業とRS-ITOHがタッグを組み、カワサキのバイクに思いを乗せてEWCクラスにエントリーしている。
RS-ITOHは埼玉県東松山市にあるバイクショップで、全日本ロード選手権や鈴鹿8耐に参戦を続けている。鈴鹿8耐には1994年から参戦しており、カワサキ一筋で、同一チームで27年連続参戦してる唯一のチームだ。2019年に開催されたセパン8耐に出場して参戦権を獲得しており、今年28回目の挑戦となる。
三陽工業は本社を兵庫県明石市に構え、製造業と製造派遣事業を行っている。42年間の歴史をカワサキのオートバイとともに過ごしてきた三陽工業は、何か貢献したいという想いからKRP=Kawasaki Repayment Project(カワサキおんがえしプロジェクト)を立ち上げた。RS-ITOHのレースに対する想い、そしてカワサキに対する愛を応援したいという思いを乗せて、2022年は全日本ロードJSB1000クラスに復活。そして今年も両者がタッグを組み『KRP SANYOUKOGYO&RS-ITOH』として鈴鹿8耐ではEWCクラスに参戦する。
ゼッケンは3番、使用するマシンは2020年モデルのカワサキNinja ZX-10RRでブリヂストンタイヤを履く。監督はバイクショップRS-ITOHの代表でありながら鈴鹿8耐に25年連続出場経験を持ち、現在は全日本ロードで監督を務める伊藤一成が務め、同じく全日本ロードでアドバイザーを務める井筒仁康をライダーアドバイザーに起用。
ライダーにおいては、まず1人目は、カワサキといえばこのライダーと言っても過言ではないライダー、柳川明だ。長年に渡って全日本ロードに参戦し、今シーズンは同チームから今シーズンJSB1000クラスにフル参戦をしている。活躍は日本のみならず、1997年から2001年までスーパーバイク世界選手権(SBK)にも参戦していた。さらにはロードレース世界選手権(MotoGP)のテストライダーも務めてきたベテランライダーだ。
2人目もカワサキのワークスチーム出身であり、カワサキの色が強い松崎克哉だ。2016年から全日本ロードのST600クラスに参戦し、翌年にはチームグリーン入りを果たし、JSB1000クラスに参戦した。その後もJSB1000クラス、ST1000クラスで戦い、今年は鈴鹿2&4レースにJSB1000クラスからスポット参戦もしていた松崎が、鈴鹿8耐でも活躍を見せる。
そして最後は、3人の中では唯一の2000年生まれのライダー長谷川聖だ。2019年に全日本ロードのJ-GP3クラスでチャンピオンを獲得し、さらにロードレース世界選手権(MotoGP)のMoto3クラスにワイルドカード参戦の経験を持つ。今シーズンは3年目となるST1000クラスにフル参戦している。小さい頃から『夢』で憧れだったという鈴鹿8耐には今年初出場となる。
2016年の鈴鹿8耐ではSSTクラスでクラス優勝を達成しているRS-ITOH。3年ぶりに開催される鈴鹿8耐はEWCクラスへの参戦となるが、「カワサキへの情熱」を胸にチーム、ライダーともに挑む。
■柳川明
「久しぶりの鈴鹿8耐参戦にワクワクしています。コロナ禍で2019年以来の開催ですので、私同様楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。チーム力が試される鈴鹿8耐。ベストリザルトを残せるように精一杯の走りをお見せします。みなさん応援よろしくお願いします!」
■松崎克哉
「まずは、自分をライダーとして選んで頂いたことに感謝しております。過去3度、鈴鹿8耐に出場し、その全てで耐久レースの難しさ、辛さを味わってきました。複数人のライダーで走り、沢山の関係者で挑む鈴鹿8耐。よりチームひとりひとりの役割が大事になってきます。ライダーとして自分が求められる走りをしっかりとこなせるように、精一杯準備を進めていきます。レース当日は、チーム一丸となって目標に向かって頑張りますので、沢山の応援をよろしくお願いします!」
■長谷川聖
「今シーズンST1000クラスに参戦している長谷川聖です。鈴鹿8耐に参戦することは、幼少期からの夢でした。ライダーとして出場できることになり大変嬉しい気持ちですが、まだ実感が湧いていないのが本音です。関係者の皆様、応援してくださっているファンの皆様の想いを背負い、チーム一丸となり精一杯の走りが出来るように頑張ります。応援よろしくお願いします」