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Image:Ascannio/Shutterstock.com

最近、Googleのゲームストリーミングサービス「Stadia」が夏の終わりまでに終了するとの噂が囁かれ、ファンの間で不安が広まっていた。

これをGoogleは正式に否定し、現在も「プラットフォームにもっと素晴らしいゲームをもたらすために取り組み続けている」と述べている。

2019年に始まったStadiaは、プレイヤーが入力操作を行うと、Googleのデータセンター側でゲームを動かし、ストリーミング映像としてプレーヤーに見せ、ゲームに反映する。この仕組みにより、スマートフォンやタブレットなど非力な端末でも、高性能なゲーミングPCと同等のクオリティーでゲームを遊べるとして注目が集まっていた。

サービスインから約3年が経過したが、Stadiaを取り巻く状況は芳しいとは言い難い。当初は米国やカナダ、英国など14カ国から始まり、その後に提供地域が広まっていくと期待されたものの、今なお日本向けサービスがアナウンスされる気配もない。

そして2021年2月にはStadia専用ゲーム開発スタジオも閉鎖され、かつて「アサシンクリード」の開発を率いた人物も退社している。さらに今年2月には、社内での優先順位を下げて「Stadia」を「Stream」に改名する(他社サービスと似ていて紛らわしいとの声もあった)との報道もあった

さて、「Stadia閉鎖しません」宣言の発端となったのは、Googleが葬ってきたサービスを扱うアカウント「Killed by Google」がツイートした噂話だ。Googleに勤める「昔の同僚や友人」が投稿者に語ったことによると、同社はStadiaの店じまい計画を始めているという。サービス終了の正確な日にちは分からないが、「夏の終わりまで」と言っていたそうだ。

サービスやサーバーを競合他社に売却することはなく、「Google Play Musicで行ったのと同じような撤退の段取りと戦略になる」とのことだ。ちなみにPlay Musicは2020年5月にYouTube Musicへの移行ツール提供を始め、8月には12月末に終了するスケジュールを発表していた。

また匿名関係者は、続けて「全会員には30~60日前に通知され、サービスの最終月には返金され、その(最終月の)料金は無料になる」という具体的な流れまで語っている。そして契約が残っている月数の分は、紐付けされた銀行口座に全額返金されるとも述べている。

この噂が真実かどうかを確かめる方法はなく、他に裏付ける情報も届いていない。だが、Stadia技術を他社も利用できるプラットフォーム「Immersive Stream for Games」について、同部門が消費者向けからホワイトラベル(ある企業が開発した製品やサービスを、他の企業が自社ブランドで販売すること)に重点を移すとの噂もある。これまでの経緯も重なって、不安のさざ波が広がった格好である。

一応は火消しされたわけだが、Googleが収益の目処が立たない、期待ほど伸びなかったサービスに数年で見切りを付け、閉鎖した前例は数多くある。実際、Google社屋内にPicasaやGoogle Readerなど、亡くなったサービスの墓場が作られたと話題になったこともあった

Stadiaが日本で始まる前に終わらないよう、祈りたいところだ。