ヒョンデのスニネン、WRC2トップフィニッシュも失格に。パーツの重量不足が発覚/WRCフィンランド

 8月4~7日に開催されたWRC世界ラリー選手権第8戦『ラリー・フィンランド』において、WRC2クラスでトップフィニッシュしたテーム・スニネン(ヒョンデi20 Nラリー2)は、彼がドライブした車両にレギュレーション違反が見つかったため失格となった。

 ヒョンデ・モータースポーツNからWRCのプレミアサポートカテゴリーに参戦し見事、母国フィンランドで今季初優勝を飾ったと思われたスニネンだったが、無情にもその結果は取り消されることとなった。失格の裁定はイベント後の車検とユバスキュラでの公聴会を経て決定されている。

イタリアン・スター候補対決を制した、地元出身ダミアーノ・デ・トマソが初優勝/ERC第6戦

 7月23~24日にイタリアの首都で開催された猛暑のターマック(舗装路)イベント、2022年ERCヨーロッパ・ラリー選手権第6戦『ラリー・デ・ローマ・キャピタル』は、地元出身スペシャリストたちの饗宴を制したダミアーノ・デ・トマソ(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)がシリーズ初優勝を飾った。週末を支配したアンドレア・クルグニョーラ(シトロエンC3ラリー2)は、残り2SSでスロットル不調に見舞われ失意の5位に終わっている。

 前戦リエパヤ勝者のマルティン・セスク(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)が、引き続きチームMRFタイヤのシートを確保し、ERCで2冠を誇る大ベテランのジャンドメニコ・バッソ(ヒョンデi20 Nラリー2)や、シモン・カンペデッリ(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)らイタリア出身の実力派ドライバーが顔を揃えた首都ローマ決戦。

新型ファビアに改良版フィエスタも登場。熾烈なWRC2で使われるラリー2マシン【WRC Topic】

 局地的な降雨に見舞われたWRC世界ラリー選手権第7戦『ラリー・エストニア』の最終パワーステージ、SS24の途中まで最速だったのは、アンドレアス・ミケルセン駆るシュコダ・ファビア・ラリー2エボだった。天候と路面コンディションが味方したとはいえ、パワーで勝るラリー1ハイブリッド勢を上まわるタイムを刻んだのだ。

 最終的にはトヨタGRヤリス・ラリー1のカッレ・ロバンペラとエルフィン・エバンスにタイムを更新され3番手タイムだったが、彼らふたり以外のラリー1勢よりは速かった。フォーミュラでいえば、F2がF1より速く走ったようなものである。

シュコダ、新型ラリーカー『ファビアRSラリー2』を世界初公開。新エンジン搭載のほか各部を改善

 チェコの自動車メーカーであるシュコダは6月14日、新型ラリーマシンのワールドプレミアを実施し『シュコダ・ファビアRSラリー2』を初公開した。

 この新型マシンは、WRC世界ラリー選手権の最高峰“ラリー1”の直下に位置するラリー2のフィールドにおいて、アンドレアス・ミケルセンやカッレ・ロバンペラなど多くのドライバーの手によって世界で1700以上の勝ち星を挙げ、大成功を収めているファビア・ラリー2、およびファビア・ラリー2エボの後継モデルだ。

今季2勝のニル・ソランスは失意のコースオフ、地元ミコ・マルチェクがERC初優勝/ERC第4戦

 早くもシーズン折り返しを迎えた2022年のERCヨーロッパ・ラリー選手権第4戦、ラリー・ポーランドが6月10~12日の週末に開催され、今季2勝を飾っている“苦労人”ニル・ソランス(ヒョンデi20 Nラリー2)が悲運のアクシデントで戦列を去り、その対抗馬としてラリーを戦った地元出身のミコ・マルチェク(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)がシリーズ初優勝を飾っている。

 同国北部ミコワイキを中心としたグラベルステージが舞台となる1戦を前に、資金難で第2戦をスキップしていたソランスは、前戦での勝利を受け「サポートを見つけることができるかどうか。今後も努力を続けていく」との言葉を残していた。