【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第8回後編】難コンディションの予選でミックが課題をクリア「これを自信にしてほしい」

 2022年シーズンで7年目を迎えたハースF1チームと小松礼雄エンジニアリングディレクター。第9戦は、3年ぶりの開催となるカナダGP。土曜日は大雨に見舞われたモントリオールだが、ミック・シューマッハーが課題としていた予選で活躍を見せた。雨の降る難しい状況下で、安定してタイムを更新し自己ベストとなる6番グリッドを獲得。決勝では残念ながらトラブルによりリタイアに終わったが、課題をひとつクリアしたことについて小松エンジニアは「自信を取り戻すのにいい週末になった」と語る。

 コラム第8回は、前編・後編の2本立てでお届け。後編となる今回は、カナダGPの現場の事情を小松エンジニアが振り返ります。

ネルソン・ピケ、人種差別発言問題について謝罪する一方、強い反論も。F1はパドックへの出入り禁止を通達か

 3度のF1王者ネルソン・ピケは、ルイス・ハミルトンに関して人種差別的発言を行ったとしてモータースポーツ界から激しい非難を受けるなかで、声明を発表、謝罪と釈明を行った。しかしF1側はこれを受け入れず、ピケのパドックへの出入りを禁じる見通しだと報じられている。

 昨年11月に公開されたポルトガル語でのポッドキャストのなかで、2021年F1イギリスGPでのハミルトンとマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の接触について語ったピケは、ふたりの事故についてハミルトンを非難、この際に複数回、ハミルトンを名前で呼ばずに差別的な意味を持つと思われる単語を使った。

FIAがF1パワーユニット交換規定や週末のスケジュールなどの変更を発表。次世代PU規則の公表は延期に

 2022年2回目の世界モータースポーツ評議会会合が、6月29日、パリで開催され、今季F1スポーティングおよびテクニカルレギュレーションにおけるいくつかの変更が承認された。パワーユニット交換、燃料温度、ウイングのたわみ検査などの規定に修正が加えられたほか、今年から金曜に実施されていたドライバー記者会見が木曜に戻された。なお、当初は今回の会合で発表されることが期待されていた2026年以降の新パワーユニット規則については、次回会合前に最終決定することを目指すということだ。

アロンソは「今も士気が高く、ライオンのようだ」とオコン。2023年もアルピーヌF1に残留することを望む

 エステバン・オコンは、チームメイトのフェルナンド・アロンソが引き続き2023年シーズンもアルピーヌに残ることを望んでいると述べている。

 アロンソはF1を2シーズン休止してWEC世界耐久選手権に参戦した後、2021年シーズンの初めにF1に復帰したが、この契約は今シーズン末で終了となる。

レッドブル、ニューウェイ設計のハイパーカー『RB17』の発売を発表。F1の技術を投入、価格は8億円超

 レッドブル・レーシング・グループのハイパフォーマンス・エンジニアリング部門であるレッドブル・アドバンスト・テクノロジーズは、6月28日、同社が初めて自社で設計、開発、製造を行うハイパーカー『RB17』のプロジェクトについて詳細を発表した。

 2シーターのハイパーカー、RB17の製作を担当するのは、レッドブル・レーシングおよびレッドブル・アドバンスト・テクノロジーズのチーフテクニカルオフィサーであるエイドリアン・ニューウェイだ。コース上の究極のドライビング経験のために最適化されたハイパーカーであるということで、製造台数はわずか50台、製造は2025年に開始される予定となっている。

レッドブルF1、ユーリ・ビップスとのリザーブドライバー契約を解除。オンラインゲーム中の人種差別的発言を問題視

 レッドブル・レーシングは、ジュニアドライバーのユーリ・ビップスがTwitchで人種差別的な言葉を使ったといわれる問題についての調査を行った結果、彼とのテスト&リザーブドライバー契約を解除することを決定した。

 ビップスが、同じレッドブル・ジュニアドライバーのリアム・ローソンらとゲームのライブストリーミング中に、人種差別的な言葉を使ったことが明るみに出た。これを受けて6月22日、レッドブルは彼に職務停止処分を下し、調査を行うと発表した。

3度の王者ネルソン・ピケがハミルトンに対し差別的発言。FIA、F1、メルセデスを筆頭にF1界が非難の声明を発表

 3度のF1チャンピオンであるネルソン・ピケが、ポッドキャストの中でルイス・ハミルトンを指して人種差別的な言葉を使ったことが明らかになり、F1、FIA、ハミルトンが所属するメルセデスがこれを非難する声明を発表した。ハミルトン自身も、この問題について発言、多数の人々が彼への支持を表明している。

 1981年、1983年、1987年のF1チャンピオンで現在69歳のピケは、昨年11月に公開されたポルトガル語でのポッドキャストのなかで、2021年F1イギリスGPでのハミルトンとマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の接触について語った。ピケは事故についてハミルトンを非難、この際に何度かハミルトンを名前で呼ばずに差別的な単語を使った。

F1カナダGPでフロントウイング破損のマグヌッセン、オコンの無線に影響された修復指示を批判

 ハースF1チームのケビン・マグヌッセンは、2022年F1第9戦カナダGPの決勝でスチュワードから破損したフロントウイングを修理するようピットインを強いられたのは、エステバン・オコン(アルピーヌ)がダメージを大げさに伝えたことにFIAが影響されたせいだと主張した。

元F1ドライバーのハーバート、ストロールのパフォーマンスを疑問視。将来的にシートを喪失する可能性にも言及

 元F1ドライバーで3度のグランプリ優勝経験を持つジョニー・ハーバートは、アストンマーティンF1のオーナーであるローレンス・ストロールにとって、チームのために困難だが必要な判断を下すべきときが目前に迫っているようだと語った。

 ハーバートは、精彩を欠くパフォーマンスが続くランス・ストロールを見て、F1における彼の将来に疑問符が付いたと考えている。過去には優れた能力の片鱗を見せたこともある23歳のストロールだが、父親が所有するチームに移ってからの成績に、特筆すべきものは見当たらない。

アロンソがF1カナダGPでのチームオーダーに不満。代表は「オコンが助けていた」とチームプレーを主張

 アルピーヌF1のフェルナンド・アロンソが、2022年F1第9戦カナダGPのレース終盤に前を走るチームメイトのエステバン・オコンを追い抜かないようチームから指示されたことに不満を漏らす一方、チームのオットマー・サフナウアー代表は、これが作戦上必要な行為だったと主張している。