レッドブルF1、メルセデスPU部門のチーフエンジニアを引き抜き「新世代PU開発に向けて主要メンバーはすべて決定」

 レッドブル・パワートレインズ(RBPT)は、2026年以降の新世代F1パワーユニット(PU)の設計・製造を行う準備をするなかで、優れた人材の確保に努め、最近、メルセデスのエンジン部門、メルセデスAMGハイパフォーマンス・パワートレインズ(HPP)のチーフエンジニア、フィル・プリューの獲得に成功したということだ。

 プリューの獲得は、レッドブルにとってふたつの面で大きな意味を持つ。ひとつはシャシー部門とエンジン部門の両方で豊富な経験を積んだエンジニアを確保できたこと、もうひとつはそのような優秀な人材をライバルのメルセデスから引き離すことができたことだ。

【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第10回前編】グリッド降格ペナルティで痛手を負うも、速さを証明し士気を高めたケビン

 2022年シーズンで7年目を迎えたハースF1チームと小松礼雄エンジニアリングディレクター。第12戦フランスGPは例年よりも1カ月ほど開催時期が遅くなったこともあり、非常に高い気温と路面温度に苦しめられた。またケビン・マグヌッセンがパワーユニットのエレメントを交換したため、レースは後方からのスタートが決まっていた。そんななかで予選ではあえてQ3まで進む速さを見せ、チームの士気を高めることもできたという。

 コラム第10回は、前編・後編の2本立てでお届け。前編となる今回は、フランスGPの現場の事情を小松エンジニアが振り返ります。

「結論を出すまで多くの考えがあった」去就を熟慮し、気が散る時もあったとベッテル。現在はF1引退を決意し安堵

 アストンマーティンのセバスチャン・ベッテルは、F1引退を決めたことで安堵したと語っており、将来についての考えにこの数カ月間気を取られていたことを認めた。

 チームが選択肢を検討する時間を数カ月取れるように、サマーブレイク前に将来について話をするようアストンマーティンF1から要請されていたベッテルは、それにしたがって第13戦ハンガリーGPの水曜日の夜に彼の決断についてチームに伝えた。

ピレリF1、ベルギーGP以降3連戦のタイヤコンパウンドを発表

 F1のタイヤサプライヤー、ピレリが、サマーブレイク明けの3連戦、2022年第14戦ベルギーGP、第15戦オランダGP、第16戦イタリアGPに持ち込むタイヤコンパウンドを発表した。

 C1からC5のうち、8月26日~28日開催のベルギーと9月9日~11日開催のイタリアでは、ハードがC2、ミディアムがC3、ソフトがC4と、中間のセレクトが行われた。この組み合わせは、サウジアラビア、エミリア・ロマーニャ、マイアミ、フランス、ハンガリーと同じ。

アロンソを失ったアルピーヌF1、交渉決裂の理由は契約年数と明かす「年齢による衰えを予想し、複数年は提示できなかった」

 アルピーヌF1チームのオットマー・サフナウアー代表は、フェルナンド・アロンソとの契約交渉がまとまらなかった理由について語り、チームは彼の年齢を心配して2023年のみの契約を希望したが、アロンソはより長期的にF1で走れる保証を得たいという強い希望を持っていたと明かした。

 7月28日にアストンマーティンのセバスチャン・ベッテルが今季末でのF1からの引退を発表。わずか数日後の8月1日、アストンマーティンは2度のF1チャンピオンで現在41歳のアロンソと複数年契約を結んだことを明らかにした。アルピーヌは2日にアロンソの後任として現在リザーブドライバーを務めるオスカー・ピアストリの起用を発表。しかしピアストリがそれをすぐさま否定し、契約上のトラブルがあることが明るみに出た。

インディカードライバーにF1走行のチャンスを与え続けるマクラーレン。リカルドは「シートには直結しない」と主張

 マクラーレンF1のダニエル・リカルドは、チームがパト・オワードとコルトン・ハータというふたりの若いインディカードライバーにF1テストの機会を提供したことは、自分の契約には一切影響しないと語った。また、7月にリカルドが、現契約期間に変更はなく、2023年にチームにとどまるという声明を発表したことについて、チーム代表はそれが事実であると認めた。

 マクラーレンは、インディカー・シリーズのスターであるふたりにテストの機会を与え、F1マシン走行のスキルを評価した。オワードが2021年シーズン末のアブダビテストに参加した一方、ハータは7月にポルティマオで行われた2日間のテストに参加し、マクラーレンの2021年型F1マシンを走らせている。

アストンマーティンF1が2023年用タイヤ開発テストを実施。ヒュルケンベルグが走行

 アストンマーティンF1チームは、F1ハンガリーGP後の8月2日と3日、ハンガロリンクにおいて2023年用ピレリタイヤの開発テストを行った。初日はレギュラードライバーのランス・ストロール、2日目にはリザーブドライバーのニコ・ヒュルケンベルグが今季型AMR22のステアリングを握った。

メルセデスF1のハミルトンがNFLチームに投資。デンバー・ブロンコスのオーナーグループに加わる

 メルセデスF1チームのルイス・ハミルトンが、NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)のチーム、デンバー・ブロンコスの新オーナーグループの一員になったことがわかった。

 新たにデンバー・ブロンコスのオーナーとなる投資家組織を率いるのは、77歳の富豪でアメリカの小売りチェーン大手ウォルマートの創業家のロブ・ウォルトン。デンバー・ブロンコスを長く所有していたパット・ボウレンが2019年に亡くなり、今年6月、ウォルトンらはチームを46億5000万ドル(約6238億円)で買収することで合意した。スポーツフランチャイズとしては史上最高の取引額であり、この契約はNFLによって承認を受けることになる。

アルファタウリF1、ベルギーFP1でローソンを起用へ。若手ドライバー支援規則の一環で

 アルファタウリ代表のフランツ・トストが、次戦ベルギーGPの金曜フリープラクティス1で、レッドブルジュニアドライバーのリアム・ローソンを走らせる予定であると明かした。

 F1は、F1昇格を目指すドライバーたちにF1マシンで走行する機会を与えるための規定として、金曜プラクティスでの走行について以下のように定めている。

「選手権期間中、各競技者は、選手権にエントリーされた各車両で1回、キャリアのなかで選手権のレースに3回以上出場していないドライバーを起用しなければならない」

ハース代表、マグヌッセンへのオレンジボール旗に異義「フロントウイングは安全な状態だった」/F1第13戦

 ハースF1チームのチーム代表であるギュンター・シュタイナーは、F1第13戦ハンガリーGPでスチュワードがオレンジボール旗をケビン・マグヌッセンに出したことに異議を唱え、その行為を「誤り」だとしている。

 マグヌッセンは、レースのオープニングラップでマクラーレンのダニエル・リカルドと接触し、フロントウイングを損傷したことから、ピットストップを命じるオレンジボール旗を出された。しかし左エンドプレートの歪みは別として、フロントウイングは完全な状態だったとシュタイナーは断言した。