ランボルギーニは7月21日、2024年からWEC世界耐久選手権と、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参戦するLMDh車両のドライバーとして、アンドレア・カルダレッリとミルコ・ボルトロッティの名前を発表した。
ふたりのイタリア人ドライバーは、長年ランボルギーニ・スクアドラ・コルセのファクトリードライバーとして世界中のカテゴリーで活動しており、近年のランボルギーニ・ウラカンGT3の成功に極めて重要な役割を担ってきた。
リジェLMP2シャシーをベースに開発されるランボルギーニLMDh車両は、2023年初頭にサーキットテスト開始が予定されている。
ランボルギーニのモータースポーツ活動責任者を務めるジョルジョ・サンナは、「ミルコとアンドレアをLMDhプログラムの最初のドライバーとして発表できることを、誇りに思う」と述べている。
「彼らはふたりともランボルギーニのGTレースで歴史的な結果を残すことに対して大きく貢献してきたし、LMDhプロジェクトに加わったことは、スクアドラ・コルセ・ファミリーに対する彼らの継続的なコミットメントに報いるものである」
「彼らの才能と経験は、最高峰の耐久レースにおける我々の競争力にとって、さらなる財産になるものと確信している」
ボルトロッティは2014年のイタリアGT選手権で初勝利を挙げ、翌年デビューしたウラカンGT3の開発にも携わった。
32歳の彼はその後、2017年にはカルダレッリとともにファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパのタイトルを獲得、2018年と2019年にはIMSAデイトナ24時間、2019年には同じくセブリング12時間でクラス優勝し、現在はグラッサー・レーシングチームからDTMドイツ・ツーリングカー選手権に参戦している。
「ランボルギーニとともに旅を続け、LMDhのエキサイティングな新車を立ち上げられることを、嬉しく思う」とボルトロッティは述べている。
「ランボルギーニ・スクアドラ・コルセには、これを実現するために行われたすべての努力と、2014年以来、僕に寄せられている無条件の信頼に、感謝している」
「耐久レースの最高峰の舞台でこのブランドを代表し、主要な耐久クラシックで総合優勝を目指すことは、大きな名誉であり、責任が伴うものだ」
ボルトロッティは2022年のWEC第3戦ル・マン24時間レースで、チームWRTからLMP2デビューを果たした。一方、かつて日本のスーパーGTでも活躍したカルダレッリは、現代のプロトタイプレースでの経験を積んでいない。
カルダレッリは2017年のGTWCヨーロッパでのタイトルに加え、2019年には自らが代表を務めるFFFレーシングチームで、同シリーズのいわゆる“3冠”を達成している。さらに2020年にデイトナ24時間でクラス優勝した後、K-PAXレーシングでGTWCアメリカに参戦し、現在はプロクラスで2連覇を目指している。
「本当に素晴らしいプログラムに参加できること、そしてランボルギーニ・スクアドラ・コルセにおけるこの新しい挑戦について、とてもうれしく思っているよ」とカルダレッリ。
「2017年、ランボルギーニでレースを始めたとき、僕には子どもの頃の夢を叶えるという目標があった。それはつまり、最も権威のある耐久レースにおいて、自分の好きなブランドのクルマで戦う、ということだ」
「2022年には“ロード・トゥ・ル・マン”においてサルト・サーキットでレースをする機会を得て、ウラカンGT3で両レースを制すことができたが、それは本当に特別なことだった」
「LMDhのステアリングを握るのが待ち遠しいよ。この新しい冒険には本当にワクワクしているし、僕の経験すべてをこのプロジェクトに活かし、名誉あるトロフィーを獲得するためにベストを尽くしたい」