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 Kawasaki Plaza Racing Teamは、カワサキモータースジャパンが全国に展開しているカワサキプラザネットワークを代表するレーシングチームとして今年誕生。岩戸亮介を擁し、全日本ロードレース選手権ST1000クラスにフル参戦している。このチームにとってプライオリティが最も高いのが鈴鹿8耐だ。鈴鹿8耐で結果を出すこと、すなわちSSTクラスで優勝することが、今年の、このチームの最大のミッションとなっている。

岩戸亮介(Kawasaki Plaza Racing Team)/2022鈴鹿8耐テスト
岩戸亮介(Kawasaki Plaza Racing Team)/2022鈴鹿8耐テスト

 全日本ロードST1000を戦う岩戸を中心に、清末尚樹、岡谷雄太という3人でエントリー。岩戸は、2020年にアジアロードレース選手権(ARRC)ASB1000を戦う予定だったが、コロナ禍のためレース自体が中止となり、レースのできない期間が続いていた。その間もトレーニングに勤しみ、今年はようやくレースに打ち込める環境を手にしていた。

清末尚樹(Kawasaki Plaza Racing Team)/2022鈴鹿8耐テスト
清末尚樹(Kawasaki Plaza Racing Team)/2022鈴鹿8耐テスト

 このチームをとりまとめる西嶋修監督は、この鈴鹿8耐で結果を出すために、まず清末に声をかける。清末は、昨シーズンいっぱいでレース活動にひと区切りをつけていたが、恩師でもある西嶋のたってのお願いに参戦を決断。再びトレーニングを開始していた。

岡谷雄太(Kawasaki Plaza Racing Team)/2022鈴鹿8耐テスト
岡谷雄太(Kawasaki Plaza Racing Team)/2022鈴鹿8耐テスト

 そして3人目のライダーを選ぶ際、西嶋と岩戸が話し合った結果、スーパースポーツ300世界選手権(WSS300)で活躍している岡谷に白羽の矢を立てる。岡谷が全日本ロードJ-GP3クラスに参戦していた2018年、岩戸はJ-GP2クラスを戦っており、ピットが隣同士だったことでよく話すようになり、2人ともチャンピオン争いをしていたため「お互いタイトルを獲ろう」と励まし合っていたと言う。

 岩戸はチャンピオンを獲得したが、岡谷は惜しくもランキング2位となっていた。その後、岡谷は世界へチャレンジを開始し、別々の道を歩んでいた。

 岡谷にとって、初めての鈴鹿8耐は、初めての1000cc、初めてのブリヂストンと初めて尽くしだが、初乗りとなった7月のテストでは、2分11秒台までタイムを詰め、高い順応性を見せていた。エース岩戸を中心に、安定した速さを見せる清末、そして世界を戦う岡谷のトリオでSSTクラス優勝を目指す。