MotoGP第12戦イギリスGPのフリー走行1回目、2回目がシルバーストン・サーキットで行われ、ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が初日を総合トップで終えた。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)はフリー走行2回目の終盤でタイム更新ならず、18番手だった。
約ひと月のサマーブレイクを終え、MotoGPの2022年シーズンはこのイギリスGPから後半戦に入る。右上腕骨の4度目の手術から回復中のマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)は引き続き、欠場。代役としてステファン・ブラドルが参戦する。
フリー走行1回目は、気温16度、路面温度28度のドライコンディション。序盤はアレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)がトップに立ち、2番手には中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)が続く。
そんな中、フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が4コーナーで転倒。さらに走行中だったファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)がスローダウン。クアルタラロはジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム)にマシンを押してもらいピットに戻った。
その後、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)がトップタイムをマークしたが、開始25分でリンスが再びトップに立った。さらにマシントラブルに見舞われたクアルタラロが2番手に浮上。第11戦オランダGP決勝レースの5コーナーでのアクシデントに対し、今大会の決勝レース中のロングラップ・ペナルティを科されているクアルタラロは、このセッション中、ロングラップ・エリアの走行も行っていた。
残り時間2分を切って、そのクアルタラロ、そして序盤に転倒を喫したバニャイアが次々にトップタイムをマーク。ふたりのタイムをリンスが上回ったが、セッション中盤に転倒を喫したザルコが1分59秒893を記録し、フリー走行1回目をトップで終えた。
2番手は最後のアタックでタイムを詰めたバニャイア、3番手はリンス。クアルタラロは4番手だった。中上は5番手につけている。アレイシ・エスパルガロは6番手だった。
■FP2:クアルタラロが1分59秒を切ってトップ
フリー走行2回目は気温19度、路面温度38度のドライコンディションで始まった。このセッションでは序盤、トップにアレイシ・エスパルガロ、2番手にビニャーレスがつけ、トップ2をアプリリア・レーシングが占める。また、フリー走行1回目で上位だったクアルタラロ、リンス、中上がトップ5につけた。
しばらく順位に大きな動きはなかったが、残り20分を切って、数人のライダーがタイムを更新。リンスがトップ、ミラーが3番手、ミゲール・オリベイラ(レッドブルKTMファクトリーレーシング)が5番手に浮上した。ミラーはその後、7コーナーで転倒を喫している。
残り時間5分を切ってタイムアタックが始まると、ジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)がトップに立つ。しかし残り時間1分、クアルタラロが1分59秒を切ってミルのタイムを上回った。
クアルタラロは1分58秒946を記録し、ただひとり1分58秒台のタイムでトップ。2番手はミル、3番手はビニャーレス、4番手はフリー走行1回目でトップだったザルコ、5番手がアレイシ・エスパルガロだった。中上は終盤にタイムを更新できず、18番手で初日を終えている。