7月8日、イタリアのモンツァでWEC世界耐久選手権第4戦『モンツァ6時間』が開幕。走行初日の金曜は90分間のフリープラクティス1回目のみが行われ、グリッケンハウス・レーシングの708号車グリッケンハウス007 LMH(オリベエ・プラ/ロマン・デュマ/ピポ・デラーニ組)が最速タイムをマークした。今戦がデビューレースとなる注目の新車、プジョー9X8(プジョー・トタルエナジーズ)は93号車が総合3番手、姉妹車の94号車は総合20番手/クラス6番手で最初のセッションを終えている。
晴れ渡る空の下、気温31.5℃/路面温度58.8℃という厳しい暑さとなったモンツァ。伝統のグランプリコースでは2022年シーズン第4戦モンツァのオープニングセッションが、現地15時30分からスタートした。
終始ドライコンディションで行われたこのFP1は、序盤に36号車アルピーヌA480・ギブソン(アルピーヌ・エルフ・チーム)駆るアンドレ・ネグラオが1分38秒602をマークし、タイムボードの最上段に陣取った。
その後しばらくトップタイムに変動はなかったがセッション開始から50分後、デュマが自己ベストタイムで総合2番手に浮上。その翌周に1分37秒984を記録し、アルピーヌを0.618秒上回った。これがFP1のベストタイムとなり、今大会を前にBoPの恩恵を受けているグリッケンハウスが初日最速のクルマとなっている。
総合2番手はアルピーヌのノンハイブリッドLMP1マシン。同3番手にはポール・ディ・レスタのドライブで1分38秒802をマークした“リヤウイングレス”のプジョー93号車が入った。
フランスチームが投じた新車に続いたのは、ル・マンウイナーとなったTOYOTA GAZOO Racingの8号車トヨタGR010ハイブリッドだ。僚友の7号車トヨタGR010ハイブリッドがすぐ後ろに続き、この2台はまずは1分39秒台のタイムを記録している。
一方、プジョーのもう一台である94号車はピットガレージに入っている時間が長く、トヨタ8号車が48周したのに対し12周しかラップを重ねることができなかった。自己ベストはロイック・デュバルが記録した1分41秒522だ。
■GTEプロは三つ巴、対してGTEアマはポルシェが1-2-3
LMP2クラスは83号車オレカ07・ギブソン(AFコルセ)のアレッシオ・ロベラが1分39秒973というタイムでクラストップに。LMGTEプロクラスは、ケビン・エストレのドライブで1分47秒273をマークした92号車ポルシェ911 RSR-19(ポルシェGTチーム)がクラス首位に立っている。クラス2番手は52号車フェラーリ488 GTEエボ(AFコルセ)、同3番手は64号車シボレー・コルベットC8.R(コルベット・レーシング)だ。
LMGTEアマでは、992型ポルシェ911 GT3 Rを発注したことを明らかにしたチーム・プロジェクト1の56号車ポルシェ911 RSR-19が、クラストップタイムをマーク。姉妹車の46号車も86号車ポルシェ911 RSR-19(GRレーシング)を挟んでクラス3番手につけた。星野敏と藤井誠暢も乗り込む777号車アストンマーティン・バンテージAMR(Dステーション・レーシング)は、クラス11番手でレースウイーク最初のセッションを終えている。
WEC第4戦モンツァ6時間レースのフリープラクティス2回目は、9日・土曜9時(日本時間16時)から実施される。