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 イタリアのモンツァ・サーキットで行われているWEC世界耐久選手権第4戦『モンツァ6時間レース』は、現地時間15時(日本時間22時)にスタートから3時間が経過。レースはLMGTEアマクラスの車両によるクラッシュと、バリアの修復のため、セーフティカー(SC)が導入されている。

 レースは現地時間12時に晴天のもとスタート。ポールポジションからスタートしたグリッケンハウス・レーシングの708号車グリッケンハウス007 LMHが順調にレースをリードするなか、その背後ではいくつかのトラブルが。

 開始10分というところで最初のFCY(フルコースイエロー)が解除されるなか、93号車プジョー9X8(プジョー・トタルエナジーズ)がコース上にストップ。その後、動き出すものの、ふたたびピットロード入口にマシンを停めてしまう。FCYが再導入されるなか、なんとか自力でピット前まで辿り着いた93号車は、ガレージへと入れられてしまう。

 1時間経過を前に、2番手トヨタGAZOO Racingの8号車GR010ハイブリッドをドライブするセバスチャン・ブエミから、何らかのアラームが生じていることが無線で報告される。ここでトヨタ7号車、アルピーヌ36号車が相次いで8号車をパス。どうやら8号車には電気系のトラブルが生じたとのことで、その後のピットインでシステムを再起動した後は、問題なく走行を続けている。

 2時間経過を前に、LMP2とLMGTEアマクラスの接触によって3度目のFCYが導入。さらに2時間30分過ぎ、LMGTEアマクラスのTFスポーツ33号車アストンマーティン・バンテージAMRをドライブするエンリック・シャベスが、ターン4進入で姿勢を乱し、縁石に乗り上げたマシンは大きくジャンプ、車両が完全に裏返った状態で着地し、その後も横転する大クラッシュが発生、すぐさまSCが導入された。

 このクラッシュ直前、首位をゆくグリッケンハウスにはFCY手順違反によりドライブスルーペナルティが科せられていた。さらにSCでギャップが詰まり、このSC中のピット作業で左側2輪交換を行ったトヨタ7号車がグリッケンハウスを逆転、首位でコースに戻っている。

 ちょうど3時間が経過したところでレースはリスタート。直後にグリッケンハウスはペナルティ消化のためにピットへと向かった。これでトヨタ7号車が首位、8号車が2番手に続き、アルピーヌ36号車が3番手、グリッケンハウスが4番手、プジョー94号車が5番手という総合トップ5のオーダーとなっている。

 序盤から僅差のバトルが続いたLMP2クラスでは、ユナイテッド・オートスポーツUSAの22号車オレカ07・ギブソンが、3時間経過時点ではトップに。LMGTEプロクラスでは、ピット回数の少ないポルシェGTチームの91号車ポルシェ911 RSR-19が首位、LMGTEアマクラスでは同じくピット回数の少ないチーム・プロジェクト1の46号車ポルシェがトップに立っている。

 レースはこのあと、現地時間18時(日本時間25時)にフィニッシュを迎える予定だ。

スタートから3時間経過時点で総合首位に立っている7号車トヨタGR010ハイブリッド(TOYOTA GAZOO Racing) 2022年WEC第4戦モンツァ6時間
スタートから3時間経過時点で総合首位に立っている7号車トヨタGR010ハイブリッド(TOYOTA GAZOO Racing) 2022年WEC第4戦モンツァ6時間