マクラーレン・レーシングのザク・ブラウンCEOは、同社が検討中のWEC世界耐久選手権への参戦について、2022年内に判断を下すと語った。
現在、F1やインディカーシリーズ、エクストリームEを戦うマクラーレンは、LMDh(ル・マン・デイトナ・ハイブリッド)規則の発表当初からWECにも関心を示してきたが、いまだ正式な参戦発表はなされていない。
『GP Fans』によると、同社のブラウンCEOはWECについて「このシリーズの大ファンだ」としつつも、参戦については「まだ決定を下していない」と、依然として検討段階にあることを明かした。
マクラーレンは2022年5月、メルセデスEQフォーミュラEチームを引き継ぐかたちでのABB FIAフォーミュラE世界選手権への参戦を発表。来季シーズン9の開幕に向けた準備が進められるなか、ブラウンはフォーミュラEに集中する必要性を強調し、WECについては「2024/25年シーズンに参戦するにしても、まだ決断する時間があると安心している」という。
現時点ではあくまでフォーミュラEに優先順位があると示したブラウンだが、彼は新たにWEC参戦について年内に判断を下すと明言した。
マクラーレンはLMDhに参戦する他メーカーと同様に、このカテゴリーへの参戦をロードカーのプロモーションに活かしたいという考えがある。そのためには市販車部門を担うグループ企業、マクラーレン・オートモーティブと連携を図る必要があり、年内という期限はこれを取りまとめるのに必要なスケジュールを踏まえて設定されたもののようだ。
「もし我々がWEC世界耐久選手権に参加するとしたら、何らかの形で我々の自動車ビジネスを関連させることになると思う」
「だから、今年中に決断する必要がある」
マクラーレンの参戦が実現すれば、ポルシェ、アウディ、アキュラ、BMW、キャデラック、アルピーヌ、ランボルギーニに続きLMDh参入を発表した8番目のメーカーとなる。