7月15日、WRC世界ラリー選手権第7戦『ラリー・エストニア』は、デイ2のSS2~9が行われ、この日の最終ステージでベストタイムを記録したカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が僚友エルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)を逆転。競技2日目を終えた時点で総合トップに立った。そんなラリー2日目の戦いを終えた各陣営からドライバーコメントが発表されている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●ガス・グリーンスミス(#44 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合8番手
「ジャンプの後のアリーナのセクションで、ハイドロプレーニングを起こしてしまった。なんとか走り続けたけど、タイムを失った。でも、もっとひどいことになったかもしれなかった」
●アドリアン・フルモー(#16 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合6番手
「ラリー・GBがチャンピオンシップに復帰したとは知らなかったよ! コンディションはひどいし、本当にクレイジーだ」
●ピエール-ルイ・ルーベ(#7 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合9番手
「なぜだか分からないが、完全にグリップを失った。すごく奇妙な感じだ」
※いずれもSS9後のインタビューより
■ヒョンデ・シェル・モビスWRT
●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合5番手
「1日が終わり、状況は予想していたのとほぼ同じだ。僕たちにとって厳しいものになると分かっていた。全体として、1日を通しての僕の目標は、マシンのハンドリングを改善することにだった。100パーセントの自信は持てていなかったが、いいスピードが出せたし、いくつかのステージでは良いスプリットタイムを記録できた。トリッキーなコンディションでも楽しんでいた」
「午前中のループは複雑な気分だった。最初の2ステージは順調だったが、その後はとても幅の狭いセクションに合わせられるようなセットアップを見つけることができなかったんだ。正午のサービスには4番手で到着し、その順位を維持したかった。残念ながらそうはできなかったが、たったの7秒差だ」
「これは特別なイベントだ。何があるのか分からない時に、リヤのホイールを溝にはまらせたくない。代わりにトラブルを避けて、明日もクリーンな1日にしたいと思う。天気予報を見ると確かに面白そうだよ」
●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合3番手
「午前中はコンディションは安定していたが、午後に直面したのはそれとは正反対のきつくて不安定な路面だった。あちこちに水たまりがあれば、ドライな場所もあり、いっそう難しくなるばかりだった」
「最終ステージの問題は見た目ほど大したことではなかった。フロントガラスのヒーターからパイプが外れて、前が見えなくなってしまったんだ。とにかく天気が厳しかったから、外で何が起きているのか見えなくてよかったかもしれない。この状況から何かを学び、前進できるよう願っている」
「マシンの情報をできる限り多く得ることが重要だ。僕たちはまだ競争に残っているし、全力を尽くしている。いつもならエストニアでは競争力を発揮したいと思うものだけれど、残念ながら今年は今のところそうなっていない。でも今日目にしたように何が起きてもおかしくない。まだ終わっていないからね」
●オリバー・ソルベルグ(#2 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合27番手
「ラリー・エストニアの1日を完走したけれど、これまでのところ物事が計画どおりに進んでいるとは言えない。午前中は厳しく、グリップを探すのにとても苦戦したし、午後は最初のステージでパンクした」
「そしてその後のステージでコーナーにある大きな岩に接触して、パワーステアリングを壊してしまった。修理しようとしたけれど直すことができず、タイムペナルティを受けて多くのタイムを失い、そこからのステージでは問題を抱えながら戦ることになった」
「このマシンをパワーステアリングなしでドライブするのは簡単ではないよ! でも僕たちはまだここにいる。前向きな姿勢のまま明日も進んでいき、もっと良い状況になることを期待するよ」
■TOYOTA GAZOO Racing WRT
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合2番手
「悪い1日ではなかった。午前中はとても良かったし、クルマのフィーリングにも満足することができ、すべてが順調だった。午後はコンディションが刻々と変わったので、完璧な走りを続けることが難しく、少し慎重になりすぎた時もあった」
「最後のステージはコンディションがかなり悪く、明らかに自分たちにとっては理想的とは言えない状態だった。それでもまだ先は長いし、勝負は続いているので明日も頑張るよ」
●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合首位
「今朝は路面がかなり乾いていたので、ルーズグラベルを掃き飛ばしながら走るのは大変だったけど、うまく走ることができたと思うし、タイムもそれほど失わなかった」
「午後は雨が降りトリッキーなコンディションになったが、それでも良いタイムを出すことができた。最後のステージでは強い雨が降り、自分の後から出走する選手たちは良いコンディションで走れないと分かっていたので、かなりプッシュしてトップに立つことができた」
「今日、エルフィンは1日を通して本当に速かったし、明日は出走順が近いので、もちろんベストを尽くして戦うけど、チャンピオンシップのポイントも考慮しなくてはならないだろう」
●エサペッカ・ラッピ(#4 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合4番手
「午前中はブレーキに小さな問題が発生し、このラリーではとくに重要である自信を持つことができず、少しタイムを失ってしまった。それでも、うまく対処して良いポジションにつけていたと思うし、昼間のサービスで修理をしてもらったら、午後はタイムも良くなった」
「何度か雨に降られたのは少しアンラッキーだったけど、ラリーはアウトドアスポーツなので文句は言えない。ラリー前に予想していたように、自分よりも上の順位の選手たちに何か起こった時に、充分対応できる順位につけていると思う」