7月22日、2022年FIA F2第9戦ル・キャステレの公式予選がフランスのポール・リカール・サーキットで開催され、ウイリアムズ育成のローガン・サージェント(カーリン)が最速タイムを記録し、決勝レース2のポールポジションを獲得した。ホンダ&レッドブル育成の岩佐歩夢(ダムス)は0.006秒遅れの2番手。佐藤万璃音(ビルトゥジ・レーシング)は12番手で予選を終えている。
全14大会28レースが開催される2022年のFIA F2だが、今大会でも代役ドライバーが参戦することとなった。オーストリアで開催された第8戦シュピールベルク終了後、ジェイク・ヒューズが新型コロナウイルスに感染したため、ファン・アメルスフォールト・レーシングは、第9戦ル・キャステレ、そして続く第10戦ブダペストで、今季すでに4レースで代役参戦を果たしている22歳のデビット・ベックマンを起用することとなった。
なお、現地時間22日11時35分から行われたフリー走行ではユーリ・ビップス(ハイテックGP)が1分46秒501をマークしてトップ。2番手に0.1秒差で岩佐が、3番手にシリーズランキング3番手につけるザウバー育成のテオ・プルシェール(ARTグランプリ)が続いている。
徐々に陽が傾きつつあるなか、気温29度、路面温度49度と、気温・路温ともに高めのコンディションのもと、現地時間18時30分(日本時間23日1時30分)より、30分間の公式予選はスタートを迎えた。
セッション開始8分のところでアルピーヌ育成のジャック・ドゥーハン(ビルトゥジ・レーシング)がこの時点でトップタイムとなる1分44秒953を記録し、これが最初のターゲットタイムとなる。
ドゥーハンの0.007秒遅れでビップスが暫定2番手で続くと、フリー走行で2番手タイムと、好調な走り出しを見せた岩佐は最初のアタックで1分45秒191とドゥーハンに0.238秒届かず、暫定3番手で続いた。しかし、続く計時上の5周目に岩佐がセクター1全体ベストを更新。セクター2、セクター3でも自己ベストを更新すると、1分44秒721でドゥーハンを上回る。しかし、前戦レース2ウイナーのサージェントが1分44秒599を記録しトップになり、岩佐は0.122秒遅れの暫定2番手に。
セッションも残り16分を切ったところで各車続々とピットイン。2セット目のニュータイヤを投入。セッション残り11分を切ろうかというタイミングで各車数珠繋ぎでコースインし、最後のアタックに向かった。
そんななか、残り7分16秒のところでレッドブル育成のデニス・ハウガー(プレマ・レーシング)がマシントラブルによりコースサイドにストップ。これでセッションは赤旗が掲示され一時中断となった。また、その直前にはエンツォ・フィッティパルディ(チャロウズ・レーシング・システム)がピットでマシンを降りている。
約6分間の中断を経て、現地時間18時59分にセッションは再開されると、メルセデス育成のフレデリック・ベスティ(ARTグランプリ)が1分43秒983をマーク。その直後、セッション残り2分を切ろうかというところで岩佐が再びセクター1全体ベストを更新し、1分43秒877のトップタイムをマーク。暫定首位におどり出た。
岩佐の初ポール獲得かと思われたが、その後も各車はアタックを継続。そんななか、サージェントが最終アタックで1分43秒871をマークし、0.006秒岩佐を上回りポールポジションを獲得。2番手に岩佐、3番手にベスティという結果となった。5レースぶりのポイント獲得を狙う佐藤は12番手で予選を終えている。
決勝レース1のスターティンググリッドは予選トップ10がリバースグリッドで決定され、予選で10番手タイムを記録したレッドブル育成のユアン・ダルバラ(プレマ・レーシング)がポールを獲得。岩佐はレース1を9番手からスタートを迎えることとなった。
2022年FIA F2の第9戦ル・キャステレのレース1は、日本時間24日の午前1時(現地時間23日18時)から行われる。岩佐は9番手から、佐藤は12番手からスタートを迎える。
■FIA F2第9戦ル・キャステレ 予選結果(暫定)
Pos. | No. | Driver | Team | Time |
---|---|---|---|---|
1 | 6 | L.サージェント | カーリン | 1’43.871 |
2 | 17 | 岩佐歩夢 | ダムス | 1’43.877 |
3 | 9 | F.ベスティ | ARTグランプリ | 1’43.900 |
4 | 11 | F.ドルゴヴィッチ | MPモータースポーツ | 1’44.031 |
5 | 3 | J.ドゥーハン | ビルトゥジ・レーシング | 1’44.034 |
6 | 10 | T.プルシェール | ARTグランプリ | 1’44.161 |
7 | 8 | J.ビップス | ハイテックGP | 1’44.308 |
8 | 7 | M.アームストロング | ハイテックGP | 1’44.377 |
9 | 5 | L.ローソン | カーリン | 1’44.483 |
10 | 2 | J.ダルバラ | プレマ・レーシング | 1’44.626 |
11 | 20 | R.フェルシュフォー | トライデント | 1’44.758 |
12 | 4 | 佐藤万璃音 | ビルトゥジ・レーシング | 1’44.839 |
13 | 21 | C.ウィリアムズ | トライデント | 1’44.918 |
14 | 22 | E.フィッティパルディ | チャロウズ・レーシング・システム | 1’45.035 |
15 | 15 | R.メリ | カンポス・レーシング | 1’45.101 |
16 | 12 | C.ノバラック | MPモータースポーツ | 1’45.117 |
17 | 24 | D.ベックマン | ファン・アメルスフォールト・レーシング | 1’45.303 |
18 | 1 | D.ハウガー | プレマ・レーシング | 1’45.397 |
19 | 25 | A.コルデール | ファン・アメルスフォールト・レーシング | 1’45.505 |
20 | 16 | R.ニッサニー | ダムス | 1’45.742 |
21 | 14 | O.コルドウェル | カンポス・レーシング | 1’45.743 |
22 | 23 | C.ボリュクバシ | チャロウズ・レーシング・システム | 1’45.773 |