7月22日付けで、スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションは、8月6〜7日に富士スピードウェイで開催される第4戦『FUJIMAKI GROUP FUJI GT 100Lap RACE』の参加条件について発表した。GT500クラスでは特に変更はないが、GT300クラスでは第2戦富士と比較したとき、SUBARU BRZ R&D SPORTのBoP重量が25kg増加、apr GR SPORT PRIUS GTのBoP重量が10kg軽減されるなど変化が見られる。
スーパーGTでは、各レース前に参加条件が提示され、各車両はこれに従った条件で参加しなければならない。共通規定で争われるGT500クラスでは大きな調整はないが、GT300クラスではGT300規定車両、GT300マザーシャシーにそれぞれ条件が示されるほか、GT3車両はSROモータースポーツ・グループとの協定により、SROが各コース特性に従い設定した性能調整が適応される。
今回比較したいのは5月に開催された第2戦富士だが、GT300規定ではSUBARU BRZ R&D SPORTのBoP重量が25kg増加。車重が重くなっている。またapr GR SPORT PRIUS GTのBoP重量が10kg軽減され、車重が軽くなっているのが注目すべきポイントだ。
※太字:第3戦鈴鹿からの変更箇所
I.GT500クラス
参加車両については、SpR第23条サクセスウエイト制に従った燃料流量リストリクターを装着すること。燃料補給装置給油ホースリストリクター(内径25.0mm)が引き続き適用される。取付位置等については、末項を参照のこと。
II.GT300クラス
GT300
競技車両 | 最低重量 | エアリストリクター径 | BoP 重量 | 車両重量 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
スバルBRZ | 1150kg | None | +75kg | 1225kg | 過給圧は別表参照 |
トヨタ・プリウス #31 | 1200kg | 29.08mm×2 | +70kg (ハイブリッド重量含む) |
1270kg | |
トヨタGRスープラ | 1200kg | 29.08mm×2 | +50kg | 1250kg | |
トヨタGR86 | 1200kg | 29.08mm×2 | +50kg | 1250kg |
*1 2022 年JAF 国内競技車両規則第3章第10条10.3.2に従った燃料補給装置給油リストリクター(内径φ33.0mm)が適用される。
*2 ハイブリッド車両についてはGTAが別途指定するデータを提出しなければならない。
*3 最低地上高はスキッドブロック厚10mm(±2mm)、基準面とスキッドブロックの間にスペーサー15mm を装着とする。
*4 燃料補給装置給油ホースリストリクター(内径φ27.5mm)が適用される。取付位置等については、末項を参照のこと。
GT300マザーシャシー
競技車両 | 最低重量 | エアリス径:1 個 | エアリス径:2 個 | BoP 重量 | 車両重量 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
トヨタ86 MC | 1100kg | 40.00mm x1 | 28.29mm x2 | +50kg | 1150kg |
*1 2022年JAF国内競技車両規則第3章第10条10.3.2に従った燃料補給装置給油リストリクター(内径φ33.0mm)が適用される。
*2 最低地上高はスキッドブロック厚10mm(±2mm)、基準面とスキッドブロックの間にスペーサー15mmを装着とする。
*3 燃料補給装置給油ホースリストリクター(内径φ27.5mm)が適用される。取付位置等については、末項を参照のこと。
FIA-GT3
競技車両 | 公認番号 | 最低重量 | BoP | 車両重量 | エアリス径 | 最低地上高 | 給油リス | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ホンダNSX GT3 2022 | GT3-047 | 1260kg | 70 | 1330 | None | F:66mm R:66mm |
35mm | |
アウディR8 LMS 2022 | GT3-038 | 1260kg | 65 | 1325 | 2x 37mm | F:65.5mm R:128mm |
30mm | *4 |
BMW M4 GT3 | GT3-053 | 1265kg | 55 | 1320 | None | F:84.5mm R:83.5mm |
32mm | |
フェラーリ488 GT3 2020 | GT3-044 | 1260kg | 30 | 1290 | None | F:73mm R:98mm |
31.5mm | |
ランボルギーニ・ウラカンGT3 2019 | GT3-040 | 1230kg | 90 | 1320 | 2x 40mm | F:70mm R:128mm |
30mm | *4 |
レクサスRC F GT3 | GT3-046 | 1300kg | 35 | 1335 | 2x 40mm | F:90mm R:280mm |
33mm | |
メルセデスAMG GT3 2020 | GT3-042 | 1285kg | 50 | 1335 | 2x 36mm | F:81mm R:87mm |
33mm | Lambda Min 0.91 |
ニッサンGT-RニスモGT3 | GT3-048 | 1285kg | 40 | 1325 | None | F:124mm R:165mm |
34mm |
*1 FIA-GT3はFIAが指定するディメンションに従った形状を有するエアリストリクターを装着しなければならない。
*2 給油リストリクターの形状は、最少内径を除いて、2022年JAF国内競技車両規則第3章第10条10.3.2 第3-2図「流量リストリクター」の形状を維持しなければならない。
*3 搭載する追加ウェイトは、2022年国際モータースポーツ競技規則付則J項257A条第204項に従って搭載しなければならない。
*4 クロンテック88K SLを使用する場合の数値を上表は示す。その他のクロンテック製リグを使用する場合、28mmとする。
最大過給圧
スバルBRZ | フェラーリ 488 GT3 |
ホンダ NSX GT3 |
ニッサンGT-R ニスモGT3 |
BMW M4 GT3 | |
---|---|---|---|---|---|
[rpm]” | 過給圧レシオ @Lambda |
過給圧レシオ @Lambda |
過給圧レシオ @Lambda |
過給圧レシオ @Lambda |
過給圧レシオ @Lambda |
4000 | 1.47 @0.90 | 1.87 @0.88 | 1.94 @0.88 | 2.21 @1.10 | |
4250 | 1.49 @0.90 | 2.23 @1.10 | |||
4500 | 1.51 @0.90 | 1.93 @0.88 | 1.93 @0.88 | 2.26 @1.10 | |
4750 | 3.95 @0.92 | 1.53 @0.90 | 2.33 @1.10 | ||
5000 | 3.88 @0.92 | 1.55 @0.90 | 1.95 @0.88 | 1.92 @0.88 | 2.43 @1.10 |
5250 | 3.70 @0.92 | 1.57 @0.90 | 2.53 @1.10 | ||
5500 | 3.49 @0.92 | 1.59 @0.90 | 1.97 @0.88 | 1.83 @0.88 | 2.57 @1.10 |
5750 | 3.31 @0.92 | 1.60 @0.90 | 2.62 @1.10 | ||
6000 | 3.10 @0.92 | 1.61 @0.90 | 1.99 @0.88 | 1.81 @0.88 | 2.65 @1.10 |
6250 | 2.94 @0.92 | 1.60 @0.90 | 2.68 @1.10 | ||
6500 | 2.81 @0.92 | 1.58 @0.90 | 2.00 @0.88 | 1.77 @0.88 | 2.60 @1.10 |
6750 | 2.74 @0.92 | 1.56 @0.90 | 2.52 @1.10 | ||
6900 | 1.76 @0.88 | ||||
>/ 7000 | 2.59 @0.92 | 1.54 @0.90 | 1.97 @0.88 | 1.51 @0.88 | 2.38 @1.10 |
>/ 7250 | 2.43 @0.92 | 1.49 @0.90 | 2.23 @1.10 | ||
>/ 7500 | 2.29 @0.92 | 1.47 @0.90 | 1.94 @0.88 | 2.10 @1.10 | |
8000 | 1.30 @0.90 | 1.50 @0.88 | |||
8100 |
上記過給圧は過給圧レシオであり、GTAが公示する基準大気圧に上記レシオをかけて最大過給圧が決定される。チームは各イベントにおいてGTAが発表する現地大気圧に合わせて過給圧を調整しなければならない。
GTAロガーにおいて、アクセル開度>30%、エンジン回転数>3000rpm、進行方向加速度が増加もしくは保持の間の条件において、50ms以上、規定過給上限値より+15mbarを記録した場合、審査委員会に報告される。
規定過給圧に対し、線形補間を適用する。
III.燃料補給装置給油ホースリストリクターの取付 以下略