現地時間7月30日、2022年FIA F2の第10戦ブダペストのスプリントレース(決勝レース1)がハンガリーのハンガロリンクで開催され、アルピーヌ育成のジャック・ドゥーハン(ビルトゥジ・レーシング)がポール・トゥ・ウインで今季2勝目を飾った。2位はユーリ・ビップス(ハイテックGP)が、3位はエンツォ・フィッティパルディ(チャロウズ・レーシング・システム)がそれぞれ獲得している。
「勝つことができてうれしいね。スプリントレースだけど、しっかりとタイヤマネジメントできたと思う」とドゥーハンは自身のレースを振り返った。
「昨年のFIA F3ではリヤタイヤに負担をかけてしまい、かなりドロップしてしまった。だからタイヤマネジメントを向上させ、マシンとより一体化できるようになったことは良かったし、強力なパッケージを手に入れることができたのだから、これ以上ないね」
「(スタートで)エンツォに抜かれたときは僕がホイールスピンしてしまったのだけど、幸い彼の小さなミスで抜き返すことができた。それから15周ほどは、かなり接近していたと思う。最後の8ラップでユーリが1.1秒後方まで迫ってきたので、あとはどれだけできるのかやってみようと思った。その結果、終盤も1分34秒台で走行でき、最後までトップを守ることができた」
セーフティカー(SC)解除時のリスタートがうまくいった秘訣を聞かれたドゥーハンは「タイヤの状態が改善され、グリップもあった。自分がどこに向かって走りたいのかが明確だった」と語る。
「タイヤがまだ温まりきっていないので、傷めないようにしつつ、最大限の力を発揮することが重要だった。雨が降ったあとは硬めのコンパウンドはあまり好ましくないので、暑いときよりもずっとダメージが大きくなる。だから、あまりタイヤを攻めすぎないようにすることがとても重要だったんだ。ユーリとの差が1.7秒と言われたとき、僕はすでにプッシュし過ぎているのかもしれないと思ったね」
「7周目以降はホイールスピンやタイヤのひっかかりはなかったけど、序盤のようにセーブはしていなかったよ。ユーリのタイムが下がってきたのを見て、自分もまだタイヤが残っていることを知った。崖っぷちではなかったから、明日に向けて何ができるのかを試してみたよ」
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5番グリッドから2位を獲得したビップスはこの結果に満足しているという。
「マシンのペースはよかったと思う。というのも、ジャックに追いつこうとプッシュするたびにDRS圏内までは追いつけてしまうんだ。でも、そこで1周を過ごすと、フロントタイヤがオーバーヒートしてしまって後退してしまう。何度か試してみたけれど、毎回、まったく同じ結果になった。ジャックは最後まで素晴らしいペースだったね」
「(スタートでは)グリップの少なさに、みんな少し驚かされたと思う。コースはかなりクリーンだし気温も低いから、もう少し難しいと思っていたのだけど、1周目のグリップは極めて低かった。けれど、それをうまくコントロールできたと思う。それにスタートのポジショニングも正しかったし、チームには感謝している。それが今日の僕たちのレースだった」
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スタートでトップに躍り出るもブレーキロックで直後に順位を下げてしまったフィッティパルディは、悔しさよりも3位をキープできたことを評価した。
「申し分ないスタートがきれたと思うよ。ジャックを抜いてターン1でトップに立てた。ターン2では、正直なところ、それほど遅くブレーキをかけたとは思っていないけれど、ユーリが話したように、路面のグリップがとても低かった。それで、ブレーキを踏んだ途端、左フロントがロックしてそのままコースアウトしてしまったんだ。あのとき、3番手で戻ってこられたのは、正直なところとてもラッキーだった。(フレデリック)ベスティに抜かれそうになったが、順位をキープできて、序盤は正直言ってとてもいいペースだった」
「フォーメーションラップではタイヤの温度を上げるためにかなり頑張ったよ。ホイールスピンをたくさんして、おそらく8回から9回はバーンアウトしたはずだ。いつもは2、3回なんだけれど、今回はその3倍の回数をこなした。オープニングラップではタイヤの準備ができていたんだと思う。スタートはとてもうまくいって、オーバーテイクするつもりだったんだ。ターン2はちょっとしたミスで優勝を逃してしまったね」
「ビップスを彼をオーバーテイクするチャンスは一度だけだった。ターン1ではもっとリスクを冒して、突っ込むこともできたけど、距離が少し離れすぎていた。そのことも考えたけれど、結局はやらないことにしたんだ。本当に真後ろだったから。彼がブロックしたあのラインに突入するつもりだったんだ。もし彼がラインを変えていなかったら、僕はオーバーテイクできていたと思うんだ」
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