TOYOTA GAZOO Racingは6月23日、ドイツ・ニュルブルクリンクで開催されるニュルブルクリンク耐久シリーズ(NLS)の第4戦および第6戦に参戦することを発表した。車両はレクサスLCとトヨタGR86の2台体制となり、ドライバーは全員日本人が務める。
TOYOTA GAZOO Racingにとって、ニュルブルクリンクへの挑戦はそのルーツと言えるGAZOO Racingのころから「もっといいクルマづくり」の活動の原点とも言えるものだ。しかし、2020〜2022年は新型コロナウイルス感染拡大にともなう渡航制限の影響もあり、挑戦は実現していなかった。
そんななか、2022年のニュル24時間後初のNLSとなる第3戦のエントリーリストが発表され、このなかに『Team TOYOTA GAZOO Racing』と244号車トヨタGR86、345号車レクサスLCの名が記されていることが注目されていた。
そして6月23日、TOYOTA GAZOO Racingはプレスリリースを発行し、6月25日に開催されるNLS第4戦および、9月10~11日の第6戦に参戦することを発表し、その参戦体制を明らかにした。
参戦車両はレクサスLCとGR86の2台体制となり、LCはボディの高剛性化や空力開発、サスペンション技術を中心に、将来の市販車に活かすための先行技術を多分に投入しクルマを鍛える。また、ニュルブルクリンク初登場となるGR86は、これまでのトヨタ86に搭載されていた2.0リッターエンジンから2.4リッターに排気量が拡大されたエンジンを搭載し、1周25km、高低差300m、172のコーナーを持つ“世界一過酷な”ニュルブルクリンクに挑む。
合わせてチーム体制も明らかにされ、SP-Proクラスに参戦する345号車レクサスLCは石浦宏明/大嶋和也/松井孝允/蒲生尚弥の4名がステアリングを握り、SP4クラスに参戦するGR86は片岡龍也/佐々木雅弘/山下健太/豊田大輔がニューマシンを走らせ、チーム監督は平田泰男、345号車チーフメカニックは南剛史、244号車は加藤恵三というトヨタ自動車所属の人物が務めることになる。
TOYOTA GAZOO Racingはリリース内で、「本年のニュルブルクリンク24時間耐久レースへの参加は見送りとしましたが、来年以降を見据え、国内テストやNLSへの参戦を通して、人とクルマを鍛え、モータスポーツを起点としたもっといいクルマづくりを継続します」としていることから、2023年ニュルブルクリンク24時間への“復活”も楽しみにしたいところだ。