元MotoGPライダーのバレンティーノ・ロッシは、今季デビューしたファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・パワード・バイ・AWSに、2023年も引き続き参戦することを期待しており、「90%」の確率で復帰することを明言している。
MotoGPで7度の世界チャンピオンに輝いたロッシは、今年初めてGTレースでフルシーズンを過ごし、チームWRTが走らせる『アウディR8 LMSエボII』でシリーズのスプリントカップとエンデュランスカップの両方に参戦中だ。
ロッシは先週末のトタルエナジースパ24時間レースで、来年も同様のプログラムを継続すること期待している旨の発言を行っている。なお、既報のとおり、チームWRTは今季限りでアウディとのパートナーシップを解消するため、2023年以降はアウディのマシンを走らせることはないと考えられている。
「来年もこのチャンピオンシップでレースをすると思う」とロッシは語った。
「これが現在のプログラムだから、90%はこのままだ。今のところ来年のル・マンに参戦することはないと思う」
「でも、2023年もこのチャンピオンシップに参加することは間違いない」
ロッシは現在、アウディ・ワークスドライバーのニコ・ミューラー、スプリントカップのドライビングパートナーであるフレデリック・バービシュと46号車アウディをシェアしている。
GTWCヨーロッパへの残留を希望するロッシについて、WRTのチーム代表であるヴァンサン・ボッセは次のようにコメントしている。
「何も決まっていないが、私たちの間ではうまくいっていると思うし、何かを変える必要はないと考えている」
ロッシは以前、将来的にル・マン24時間レースに参戦することに興味を示していた。
フランスで開催される同イベントのGTクラスは、2024年にGT3ベースのフォーミュラに移行する。つまり、来年の大会はGTEマシンが最後に使用される24時間レースとなるため、GTEカテゴリーのクルマを持たないWRTから来年のル・マンに出場し、GTカーをドライブするのはとくに困難なものとなる。
ロッシは今年4月に行われたエンデュランスカップ開幕戦で、ル・マンを“ターゲットレース”として挙げている。
「近いうちに、何年か後にはル・マンでレースをしたい」と彼は語った。
「僕はもっと上を目指していきたい。ドライバーとしてもっと上達するように努力したいんだ。ル・マンは誰にとっても目標だから、準備万端にしておきたい。それは世界でもっとも有名なレースだ」
「今年はスパ24時間に集中しているが、将来的にはル・マンでレースするチャンスが訪れることを期待している」