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 ポルシェ963とキャデラック・プロジェクトGTPハイパーカーが参加した初のLMDhグループテストで、後者のステアリングを握ったランガー・バン・デル・ザンデは、ダラーラ製シャシーがベースとなっている新型LMDhマシンについて、「1メートルごとにドライブビングを楽しんでいる」と語った。

 このオランダ人ドライバーは、チップ・ガナッシ・レーシングのアール・バンバー、アレックス・リン、セバスチャン・ブルデーとともに、フロリダ州のセブリング・インターナショナル・レースウェイで5日間にわたって実施されたテストに参加し、LMDhメーカー間の初のグループ走行でキャデラックのマシンを走らせた。

 このテストに先立って行われたバンバーによるマシンのシェイクダウンに続き、バン・デル・ザンデは火曜日にキャデラックのLMDhで最初のラップを行い周回を重ねていった。走行後、彼は確かな第一印象を残した、とSportscar365に語っている。

「走りの全体と周回数について、とてもポジティブで驚いている」とバン・デル・ザンデ。「僕たちはただ走り続けた」

「それは、あのクルマにシステムを組み込んだ人たちの(努力の)証だ。いまのところ本当に良い」

「クルマに乗っている時間はすべてが楽しかった。フロリダは明らかに夏で、かなり暑い。でも、新しいマシンの限界を見極めようとするテストには最適な時期だと思う。だから僕らは今ここにいるんだ」

 バン・デル・ザンデとバンバーは最初の2日間でV8エンジンを搭載したLMDhマシンのテストを分担し、週の後半にはCGRのチームメイトであるアレックス・リンとセバスチャン・ブルデーがコクピットに収まった。

■開発はまだ初期段階「改善点は、すべてのセクションにある」

「このようなマシンを初めてトラックで走らせてから実際にレースに出るまでには、多くの変更と開発が行われることになる」とバン・デル・ザンデは語った。

「僕たちはまだ初期段階にいる。(クルマを構成する)素材の限界を見極め、搭載するさまざまなシステムの限界を見極めようとしているところだ。これらのシステムが互いにコミニュケーションできるようにしようとしている」

「このようなプロジェクトに最初から参加できることは、本当に素晴らしいことだ。このテストを振り返って、『ワオ! このクルマとシステムは将来、本当にレースで勝つために必要なものになったんだ』と言うことになるんだ」

「多くの人たちや会社が関わっている。みんなが同じ目標を持ってここにいる。だから、プロジェクトの最初から参加しているという非常に特別な雰囲気がある」

セバスチャン・ブルデーで組み01号車キャデラックDPi-V.Rで2022年シーズンのIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権を戦っているランガー・バン・デル・ザンデ
セバスチャン・ブルデーで組み01号車キャデラックDPi-V.Rで2022年シーズンのIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権を戦っているランガー・バン・デル・ザンデ

 バン・デル・ザンデは、最初の走行でベースラインを確立できたかという質問に対し、改善すべき点はいくつもあるが、新車としては並外れたものではないと答えた。

「改善点は、すべてのセクションにある」と彼は述べた。

「今のクルマは未完成で、改善できる項目やテーマがたくさんある。そのなかには、もっと大きなものもある」

「ブレーキ、システム、ハイブリッド、エンジン、ギアボックス、エレクトロニクス、プログラミング……これらすべてのコンポーネントが(時間の経過とともに)改善されていくだろう」

「だからこそ、数カ月後に振り返って、『ワオ!』と言うことになるのだと思う」

「それはとても急な学習曲線だが、参加するには本当に楽しいプロジェクトだ。開発チームのエネルギーを感じることができる。誰もがこれを成功させようという気持ちに溢れているんだ」