6月24日、WRC世界ラリー選手権第6戦『サファリ・ラリー・ケニア』の競技2日目が、ケニアのナイバシャを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合首位に立っている。
チームメイトのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合3番手、セバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合6番手につけた。また、TOYOTA GAZOO Racing WRTネクストジェネレーションから今戦に出場している勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合2番手につけ、トヨタ勢がデイ2終了時点でトップ3を占めている。
23日(木)に開幕したサファリ・ラリー・ケニアのデイ2は、ナイバシャ湖近くのサービスパークを中心に、3本のグラベル(未舗装路)ステージを各2回走行。6本のSS合計距離は124.20kmとなった。午前と午後のループ間にサービスを挟むこの日の天気は曇り時々晴れ、気温は11~22度と過ごしやすい1日となったが、ドライコンディションの路面は所々で荒れており、大量の砂が堆積しているセクションも多く見られた。その割合はWRC復帰初年度だった昨年大会以上。その影響でデイ2の戦いは非常にタフなものとなった。
ドライバー選手権をリードしているロバンペラは、フルデイ初日となる金曜日のステージを出走順1番手で走行することになった。その出走順が不利に働いたステージではタイムを失ったものの、影響が少なかったSSでは本来の速さを発揮。
21歳のフィンランド人は、前日のスーパーSSでタイヤにダメージを負い、首位と11.6秒差の総合11番手に留まったが、このデイ2では早くに遅れを取り戻し1日の最後のステージを前に総合3番手に順位を上げてみせた。
迎えたデイ2最終SSの“ケドン2”、このステージでラリーをリードしていたオジエがパンクに見舞われタイヤの交換作業で2分以上の遅れをとった。前年のサファリウイナーであるオジエは、これで総合6番手に後退。一方のロバンペラは今大会3本目となるベストタイムを刻み総合首位に躍り出ている。
チームメイトのエバンスは午前中最後のステージとなったSS4で一度オジエを逆転しトップに立った。その後は一時4番手まで順位を下げたエバンスだが、ステージ2番手タイムを3度記録する速さを見せ総合2番手でデイ2を終えた勝田から7.8秒差の総合3番手となり、ラリー2日目を締めくくった。
「今日のステージは本当にタフなコンディションだったが、我々にとっては非常にいい1日になった」と語るのは、TOYOTA GAZOO Racing WRTのヤリ-マティ・ラトバラ代表だ。
「多くのドラマが起こり、リタイアしたクルマもあったが、我々は全車が大きな問題なく1日を終えることができたのでとてもうれしく思う。セブ(セバスチャン・オジエ)が最後のステージでタイムを失わなければさらに良かったが、このラリーは路面がとても荒れていて、タイヤに大きな負担がかかるため、こういったことも起こり得る」
「それでも、まだ終わったわけではない。昨年セブは、2分という遅れをとりながらも優勝した。明日もまた非常に大変な1日になると思うが、我々のドライバーはここまでのところ非常に賢くラリーを戦っているので、明日も同じようなアプローチで臨めばいいと思う」
サファリ・ラリー・ケニアの競技3日目となる25日(土)は、サービスパークの北側にあるエルメンテイタ湖の周辺で、3本のステージを日中のサービスを挟んで各2回走行する予定だ。6本のステージの合計距離は150.88km、リエゾン(移動区間)を含めた1日の総走行距離は405.74kmとなる。