6月26日、WRC世界ラリー選手権第6戦ケニアの競技最終日、デイ4のSS14~19が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組が優勝した。また、チームメイトのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組が総合2位、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組が総合3位表彰台を獲得し、さらにセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組が総合4位に入ったことでトヨタは1993年以来、29年ぶりとなるワン・ツー・スリー・フォー・フィニッシュを達成した。この結果に対し、TGRチームオーナーである豊田章男氏がコメントを発表している。
昨年、19年ぶりにWRCイベントに復帰した伝統のサファリ・ラリーは、オジエと勝田によるトヨタのワン・ツー・フィニッシュで幕を閉じた。今年、ケニアでの一戦はさらに厳しさを増し、“フェシュフェシュ”と呼ばれる、目の細かい砂状のグラベルが堆積した路面や、降雨により泥状となった滑りやすい路面、大きな穴や鋭い石が待ち受ける荒れた路面など、今シーズンもっとも困難な路面での戦いとなった。
今戦に挑んだ4台のトヨタGRヤリス・ラリー1は、他の多くのクルマが深刻なトラブルに見舞われるなか、パンクチャーや小さなトラブルこそ発生したものの深刻なダメージを回避。高い信頼性と速さを両立した走りでラリーをリードし、トップ4を独占するかたちで圧勝してみせた。
そんなチームとクルーに対し豊田オーナーが祝福の言葉を贈った。同氏はコメントの中で、「この素晴らしい結果が今まで積み重ねてきた“チーム力”の賜物だと感じられることが、なによりうれしい」と語っている。
豊田TGRチームオーナーのWRC第6戦ケニア後のコメント全文は以下のとおりだ。
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豊田章男 チームオーナー
カッレ、ヨンネ優勝おめでとう!
エルフィン、貴元、セブ、1-2-3-4フィニッシュという素晴らしい結果をありがとう! アーロンは、初ポディウムおめでとう!
TOYOTA GAZOO Racing初の4台上位独占は、厳しいケニアの道を、みんなが無事に帰ってきてくれたからこその結果です。“ラリーは、いかにトラブルなく走り切れるかがなにより大切”ということを、改めて強く感じました。もちろん無事に最後までクルマを運んでくれたドライバーたちの力は大きいですが、その裏にあるチームの力にも心から感謝したいと思います。
チームのみんなは前戦での厳しい結果に気を落とすことなく、ケニアへの準備を短時間でやりきってくれました。中にはケニアに入ってから完成させたパーツもあったと聞きます。サービスの合間にも、メカニックやエンジニアが悪路対策などの知恵を出し合い、ラリーがスタートしてからもサファリの道に対応するための改善を繰り返してくれていたそうです。“もっといいクルマづくり”を“走りながら”“道の上で”実践してくれるチームを本当に頼もしく思います。
優勝したカッレは、初日にコースオフしクルマを破損していました。チームの多くが心配する中メカニックたちは「大丈夫! なおせる!」と笑顔で言い、15分しかない中でクルマを元通りにしてくれていました。
初日のビハインドからでも優勝するカッレの運転も素晴らしいですが、あっという間にクルマを直してしまうメカニックたちの腕と自信も本当にすごいと思います。今回、この素晴らしい結果が今まで積み重ねてきた“チーム力”の賜物だと感じられることが、なによりうれしいです。
ファンの皆さまの声援もやはり、チームにとって大きな力となっています。いつも、ありがとうございます。2022年シーズンは次から後半戦に入ります。引き続き、ご声援をよろしくお願いいたします。
追伸
現地応援に駆けつけてくれたトヨタケニアのみんなもありがとう! みんなに迎えられ、サファリ・ラリーも我々のホームラリーとして戦えました!