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 7月10日に決勝レースが開催されるWEC世界耐久選手権第4戦『モンツァ6時間レース』のエントリーリストが発表された。プジョーの新型ル・マン・ハイパーカー『プジョー9X8』が新たに参戦を開始するこのイベントには、4クラス計38台の車両がエントリーしている。

 2022年のWECは6月に行われた第3戦ル・マン24時間レースで早くも前半戦を終了。シリーズ第4戦は、イタリア北部のミラノ郊外に位置するモンツァ・サーキット(アウトドローモ・ナツィオナーレ・ディ・モンツァ)で開催される。

 このレースでは、最高峰ハイパーカークラスにル・マン・ハイパーカー(LMH)規定の“ウイングレス”車両、『プジョー9X8』が2台体制でレースデビューを飾る。

 6月22日付でシリーズより発表されたエントリーリストには、事前にプジョーからアナウンスされていたとおり、93号車のドライバーとしてポール・ディ・レスタ/ミケル・イェンセン/ジャン・エリック・ベルニュが、94号車のドライバーとしてロイック・デュバル/グスタボ・メネゼス/ジェームス・ロシターが、それぞれ記載されている。

 また、プジョーのエントリーチーム名は『プジョー・トタルエナジーズ』と表記されている。

 この他、ハイパーカークラスにはトヨタGAZOO Racingの2台のGR010ハイブリッド、グリッケンハウス・レーシングの708号車グリッケンハウス007 LMHというLMH車両のほか、特例措置としてLMP1ノンハイブリッド車両で参戦しているアルピーヌ・エルフ・チームの36号車アルピーヌA480・ギブソンがエントリー。最高峰クラスは計6台で争われることとなった。

 LMP2クラスでは、既報のとおり前戦ル・マン限りでチーム・ペンスキーが5号車オレカ07・ギブソンでの参戦を終了したため、モンツァ戦のエントリーリストには記載されていない。ペンスキーは2023年に向けたポルシェ963での最高峰クラス参戦準備に、今季後半は集中することになる。

 また、こちらも既報のとおり、リシャール・ミル・レーシングチーム1号車オレカからエントリーしていたWRC王者、セバスチャン・オジエがル・マンを最後にWEC参戦を終了。代わって、フランス人ドライバーのポール・ループ・シャタンが1号車からエントリーを果たす。LMP2クラスは全14台での争いとなる。

 この他の変更点としては、先日物流の問題を理由に第5戦富士6時間レースへの不参加を表明したARCブラティスラバの44号車オレカが、開幕戦セブリングと同様のドライバーラインアップへと戻している。また、LMGTEアマクラスのアイアン・デイムス85号車フェラーリ488 GTE Evoは、第3戦ル・マンで変更したドライバーラインアップのまま、モンツァ戦へと挑むようだ。

 2台のプジョーが参戦し、ペンスキーが撤退したことで、第2戦スパ・フランコルシャン比では1台増の38台というエントリー台数となっている。なおLMGTEプロクラスは5台、LMGTEアマクラスは13台と、第2戦からの台数増減はない。

 日本人ドライバーは4人がリストに記載されている。7号車トヨタGR010ハイブリッドからは、トヨタGAZOO RacingのWECチーム代表を兼任する小林可夢偉がエントリー。そしてル・マン初制覇を達成した平川亮が、8号車GR010ハイブリッドのステアリングを握る。LMGTEアマクラスにシーズン参戦するDステーション・レーシング777号車アストンマーティン・バンテージAMRでは、これまでと変わらず星野敏、そして藤井誠暢がエントリーしている。

 新たな顔ぶれを加えたWEC第4戦は7月8日、現地時間15時30分(日本時間22時30分)からのフリープラクティス1で幕を開ける。

■2022年WEC第4戦モンツァ エントリーリスト(6月22日付)

No. Class Team Car Driver Tyre
7 HYPERCAR トヨタ・ガズー・レーシング トヨタGR010ハイブリッド M.コンウェイ
小林可夢偉
J-M.ロペス
MI
8 HYPERCAR トヨタ・ガズー・レーシング トヨタGR010ハイブリッド S.ブエミ
B.ハートレー
平川亮
MI
36 HYPERCAR アルピーヌ・エルフ・チーム アルピーヌA480・ギブソン A.ネグラオ
N.ラピエール
M.バキシビエール
MI
93 HYPERCAR プジョー・トタルエナジーズ プジョー9X8 P.ディ・レスタ
M.イェンセン
J-E.ベルニュ
MI
94 HYPERCAR プジョー・トタルエナジーズ プジョー9X8 L.デュバル
G.メネゼス
J.ロシター
MI
708 HYPERCAR グリッケンハウス・レーシング グリッケンハウス007 LMH O.プラ
R.デュマ
P.デラーニ
MI
1 LMP2 リシャール・ミル・レーシング・チーム オレカ07・ギブソン L.ワドゥ
P-L.シャタン
C.ミレッシ
GY
9 LMP2 プレマ・オーレン・チーム オレカ07・ギブソン R.クビサ
L.デレトラズ
L.コロンボ
GY
10 LMP2 ベクター・スポーツ オレカ07・ギブソン N.ミューラー
R.カレン
S.ブルデー
GY
22 LMP2 ユナイテッド・オートスポーツUSA オレカ07・ギブソン P.ハンソン
F.アルバカーキ
W.オーウェン
GY
23 LMP2 ユナイテッド・オートスポーツUSA オレカ07・ギブソン A.リン
O.ジャービス
J.ピアソン
GY
28 LMP2 JOTA オレカ07・ギブソン O.ラスムッセン
E.ジョーンズ
J.アバディン
GY
31 LMP2 WRT オレカ07・ギブソン S.ゲラエル
R.フラインス
R.ラスト
GY
34 LMP2 インターユーロポル・コンペティション オレカ07・ギブソン J.スミエコウスキー
A.ブランドル
E.グティエレス
GY
35 LMP2 ProAm アルティメット オレカ07・ギブソン J-B.ライエ
M.ライエ
F.エリオ
GY
38 LMP2 JOTA オレカ07・ギブソン R.ゴンザレス
A.F.ダ・コスタ
W.スティーブンス
GY
41 LMP2 リアルチーム・バイ・WRT オレカ07・ギブソン R.アンドラーデ
F.ハプスブルク
N.ナト
GY
44 LMP2 ProAm ARCブラティスラバ オレカ07・ギブソン M.コノプカ
T.ファン・デル・ヘルム
M.ベッシェ
GY
45 LMP2 ProAm アルガルベ・プロ・レーシング オレカ07・ギブソン S.トーマス
J.アレン
R.ビンダー
GY
83 LMP2 ProAm AFコルセ オレカ07・ギブソン F.ペロード
N.ニールセン
A.ロベラ
GY
51 LMGTE Pro AFコルセ フェラーリ488 GTE Evo A.ピエール・グイディ
J.カラド
MI
52 LMGTE Pro AFコルセ フェラーリ488 GTE Evo M.モリーナ
A.フォコ
MI
64 LMGTE Pro コルベット・レーシング シボレー・コルベットC8.R T.ミルナー
N.タンディ
MI
91 LMGTE Pro ポルシェGTチーム ポルシェ911 RSR-19 G.ブルーニ
R.リエツ
MI
92 LMGTE Pro ポルシェGTチーム ポルシェ911 RSR-19 M.クリステンセン
K.エストーレ
MI
21 LMGTE Am AFコルセ フェラーリ488 GTE Evo S.マン
C.ウルリッヒ
T.バイランダー
MI
33 LMGTE Am TFスポーツ アストンマーティン・
バンテージAMR
B.キーティング
H.シャベス
M.ソーレンセン
MI
46 LMGTE Am チーム・プロジェクト1 ポルシェ911 RSR-19 M.カイローリ
M.ペダーセン
N.ルートウィラー
MI
54 LMGTE Am AFコルセ フェラーリ488 GTE Evo T.フロー
F.カステラッチ
N.キャシディ
MI
56 LMGTE Am チーム・プロジェクト1 ポルシェ911 RSR-19 B.イリービ
O.ミルロイ
B.バーニコート
MI
60 LMGTE Am アイアン・リンクス フェラーリ488 GTE Evo C.スキアボーニ
M.クレッソーニ
G.フィジケラ
MI
71 LMGTE Am スピリット・オブ・レース フェラーリ488 GTE Evo F.デゾトゥ
P.ラゲ
G.オーブリー
MI
77 LMGTE Am デンプシー・プロトン・レーシング ポルシェ911 RSR-19 C.リード
S.プリオール
H.ティンクネル
MI
85 LMGTE Am アイアン・デイムス フェラーリ488 GTE Evo R.フレイ
M.ガッティン
S.ボビー
MI
86 LMGTE Am GRレーシング ポルシェ911 RSR-19 M.ウェインライト
R.ペーラ
B.バーカー
MI
88 LMGTE Am デンプシー・プロトン・レーシング ポルシェ911 RSR-19 F.プアダッド
P.リンゼイ
J.ヘイレン
MI
98 LMGTE Am ノースウエストAMR アストンマーティン・
バンテージAMR
P.ダラ・ラナ
D.ピタード
N.ティーム
MI
777 LMGTE Am Dステーション・レーシング アストンマーティン・
バンテージAMR
星野敏
藤井誠暢
C.ファグ
MI
2022年WEC第4戦モンツァでレースデビューを果たすプジョー9X8
2022年WEC第4戦モンツァでレースデビューを果たすプジョー9X8