プジョー9X8を襲った複数のトラブル。94号車は実戦で初出現した“デブリ”でオーバーヒートか/第4戦モンツァ

 イタリアのモンツァで行われたWEC世界耐久選手権第4戦でレースデビューを飾った、プジョーの新型ル・マン・ハイパーカー(LMH)、『プジョー9X8』。プジョーのテクニカルディレクターは、複数のトラブルに見舞われたデビュー戦について「多くのことを学んだ」と総括している。

 7月10日に行われた6時間の決勝レースで、プジョーの2台はともに多くのトラブルを抱え、たびたびガレージに入ることとなった。グスタボ・メネゼス/ジェームス・ロシター/ロイック・デュバル組94号車のみが、25周おくれの総合33位でチェッカーを受けることができた。

【動画】プジョー9X8がモンツァでWECデビュー。“ウイングレス”車両のオンボード映像が公開

 7月8日にイタリア、モンツァ・サーキットで開幕したWEC世界耐久選手権第4戦モンツァ6時間。このイベントでWECハイパーカークラスにデビューを果たすフランスメーカーのLMHル・マン・ハイパーカー、『プジョー9X8』のオンボード映像がWEC公式YouTubeチャンネルとプジョーの公式チャンネルで公開されている。

 リヤウイングを排除した独創的なデザインを採用したことで注目を集めるプジョーの新車が、いよいよWECで走り出す。8日(金)に行われたフリープラクティス1回目は、2台のプジョー9X8(プジョー・トタルエナジーズ)にとって最初の公式セッションとなった。同プラクティスでは93号車が全体の3番手タイムをマーク。94号車にはトラブルが発生した模様だが、ロイック・デュバルのドライブでクラス6番手タイムをマークしている。

トヨタに「プジョーを過小評価する者はいない」とブルツ。BoPにより“即座にライバル”となることを警戒/WEC

 トヨタGAZOO Racingのモータースポーツ・アドバイザーを務めるアレックス・ブルツは、第4戦モンツァからWEC世界耐久選手権へと参戦するプジョーについて、「過小評価はできない」としており、斬新なコンセプトを持つ9X8を「真のライバル」であると表現している。

WEC第4戦モンツァのエントリーリスト発表。2台のプジョー9X8が新規参戦、計38台の争いに

 7月10日に決勝レースが開催されるWEC世界耐久選手権第4戦『モンツァ6時間レース』のエントリーリストが発表された。プジョーの新型ル・マン・ハイパーカー『プジョー9X8』が新たに参戦を開始するこのイベントには、4クラス計38台の車両がエントリーしている。