ポルシェのエストーレ、裁定に不満爆発。同じ違反でも「フェラーリがペナルティを受けないのはいつものこと」/第4戦モンツァ

 WEC世界耐久選手権第4戦モンツァで、レース終盤にAFコルセの51号車フェラーリ488 GTE Evoと印象的なクラス3番手争いを展開したポルシェGTチーム92号車ポルシェ911 RSR-19のケビン・エストーレは、ふたつのアクシデントの責任があるとして科せられたドライブスルーペナルティに対し、不満を露わにした。

フェラーリ、残り2周の燃料補給でまたしても勝利を逃す。燃費戦略は「かなり無理があった」/第4戦LMGTEプロ

 7月10日に行われたWEC世界耐久選手権第4戦『モンツァ6時間レース』のLMGTEプロクラスを制したのは、最後の2周で大逆転を飾ったコルベット・レーシングの64号車シボレー・コルベットC8.R(トミー・ミルナー/ニック・タンディ)だった。

 それまでレースをリードしていたAFコルセの52号車フェラーリ488 GTE Evo(ミゲル・モリーナ/アントニオ・フォコ)は、最後までレースを走り切る燃料がなく、残り2周となったところで燃料スプラッシュのためのピットへと向かい、数秒後ろを走っていたコルベットに勝利が転がり込んだ形だ。

前年の激闘の再現を期待するポルシェとフェラーリ。「コルベットが強い」との見方も/WECモンツァ

 ポルシェとフェラーリのLMGTEプロチームのドライバーたちは、7月10日に決勝レースが行われるWEC世界耐久選手権第4戦モンツァ6時間で、両メーカーが激しいバトルを繰り広げた昨年と同じように、見る者を興奮させる戦いを再現したいと語っている。

 昨年のWECモンツァではケビン・エストーレ/ニール・ジャニ組92号車ポルシェ911 RSR-19(ポルシェGTチーム)が、ジェームス・カラド/アレッサンドロ・ピエール・グイディ組51号車フェラーリ488 GTEエボ(AFコルセ)を逆転するかたちで勝利を収めた。2台のマシンはレース中に長い間接近戦を繰り広げたが、AFコルセの戦略が裏目に出てフェラーリがレース終盤に燃料補給を要したため、ポルシェに逆転優勝を許している。

初の女性ポールシッター誕生。プジョー9X8の富士でのラインアップetc.【WECモンツァ予選日Topics】

 7月9日、イタリア北部のモンツァ・サーキットではWEC世界耐久選手権第4戦モンツァ6時間レースの予選が行われた。ポールポジションを奪ったのは、ハイブリッド非搭載のル・マン・ハイパーカー(LMH)、708号車グリッケンハウス007 LMHだった。

■大量のブレーキダストに不安を抱えるグリッケンハウス

 ポールポジションは獲得したものの、ロマン・デュマはモンツァでのグリッケンハウスのブレーキ摩耗に「明らかに苦労している」ことを認めている。

トヨタ、ル・マン5連覇! 平川亮が最高峰デビュー年に初優勝、可夢偉組7号車はトラブルで2位/決勝24時間後レポート

 フランス、ル・マンのサルト・サーキットを舞台に争われた2022年WEC世界耐久選手権第3戦/第90回ル・マン24時間レースは、現地時間の6月12日16時過ぎにフィニッシュを迎えた。

 総合優勝を遂げたのはトヨタGAZOO Racingからハイパーカークラスに参戦した8号車GR010ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)。トヨタにとっては2018年のル・マン初制覇から5年連続での優勝となり、今季よりトヨタのドライバーに抜擢された平川にとっては、初の総合優勝となった。

 ブエミとハートレーは、2020年に中嶋一貴とともに優勝して以来、2年ぶりの勝利。また、8号車陣営としては2022年シーズンにおける初優勝ともなった。