ポルシェ963、カスタマー車両は2023年開幕に間に合わない可能性。1台のコストは“約4億円”と判明

 ポルシェ・モータースポーツ・ノースアメリカ社長兼CEOのフォルカー・ホルツマイヤーは、JDCミラー・モータースポーツのポルシェ963のデビューレースについて「疑問符がつく」としており、カスタマーカーはシリーズ開幕戦に間に合わず、2023年シーズン途中に準備が整ってから展開される可能性が浮上している。

ポルシェ963のカスタマーチームが相次ぎ発表。WECではJOTAがステップアップ、IMSAではキャデラックから“鞍替え”

 6月24日に正式発表されたポルシェの新型LMDh車両『963』。2023シーズンは既報のとおり、ファクトリーチームの“ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ”がWEC世界耐久選手権に2台、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に2台をエントリーさせるが、この4台の他に963を走らせるカスタマーチームが、相次いで発表されている。

ペンスキー、来季ル・マンでの4台体制に否定的「ポルシェLMDh初年度に負荷をかけ過ぎない」

 ロジャー・ペンスキーは、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツが2023年のル・マン24時間レースに4台のLMDhマシンを持ち込む可能性は低いと考えており、その理由にプログラムの初年度に、チームが“オーバーロード(負荷のかけすぎ)”にならないようにする必要があることを挙げた。

 既報のとおり、ポルシェとチーム・ペンスキーはWEC世界耐久選手権とIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップの両方でLMDhに取り組み、トップレベルのプロトタイプレースへの復帰を果たす予定だ。