セバスチャン・オジエ、WEC後半戦の不参加を表明「チャンスをくれたチームに感謝」

 2022年にWEC世界耐久選手権デビューを果たしたたセバスチャン・オジエは、ル・マン24時間レース以降の残りのラウンドに参加しないことを表明。リシャール・ミル・レーシングチームのラインアップから外れることをソーシャルメディア上の声明で明らかにした。

 WRC世界ラリー選手権で8度のワールドチャンピオンに輝き、今週はケニアで行われるWRC第6戦サファリ・ラリー・ケニアに、TOYOTA GAZOO Racing WRTからスポット参戦しているオジエ。彼は今月上旬に開催されたル・マン24時間を含む今季のWEC開幕3戦をLMP2チームで戦い、開幕戦セブリングでクラス12位、第2戦スパは8位、母国ラウンドとなったル・マンでは9位といずれも完走を果たした。

【ル・マン24Hブログ(2)】プジョー9X8に釘付けの青年。FF GT-Rも鎮座する博物館/“ヘンタイ”カメラマン現地情報

 レース界のマニアック“ヘンタイ”カメラマンこと鈴木紳平氏が、今年も愛してやまないル・マン24時間レースへと取材に赴きました。コロナ禍の各種制限がほぼ解除されたフランス・ル・マンはどんな様子なのか? ヘン愛に満ちた鈴木氏の視点で、ル・マン現地の“細部”をお伝えしていきます。

 前回、第1回では本番に向けて準備が進むサルト・サーキットの様子を伝えてくれましたが、今回はサーキット正門横に立つル・マン・ミュージアムへと潜入。マニア垂涎モノの歴代名車、最新のショーカー、それを観察する人々などについてレポートします。

「2023年に向けてトラブルを出さないクルマを作ることが重要」と小林可夢偉/ル・マン24時間凱旋会見

 6月17日、全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦の搬入日を迎えたスポーツランドSUGOにて、6月11〜12日に行われた2022年WEC第3戦/第90回ル・マン24時間レースに参戦した小林可夢偉、平川亮の凱旋報告会見が、JMS日本モータースポーツ記者会とJRPA日本レース写真家協会の共催で行われた。

 第90回目を迎えたル・マン24時間レースではトヨタGAZOO Racingの8号車GR010ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)が優勝を飾り、トヨタのル・マン5連覇を決めた。もう1台の7号車GR010ハイブリッド(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス)も2位に入り、トヨタがワン・ツー・フィニッシュを達成。6月16日にはトヨタGAZOO Racing主催のオンライン取材会が行われたが、スーパーフォーミュラ第5戦参戦のため、スポーツランドSUGO入りをしたばかりの可夢偉、平川が、改めて記者やフォトグラファーを前に、それぞれの思いを語った。

チーム代表兼任は「お腹いっぱい」と小林可夢偉「達成感はない。いいレースを最後まで見せたかった」/ル・マン24時間

 6月11〜12日に行われた2022年WEC第3戦/第90回ル・マン24時間レースでは、トヨタGAZOO Racingの8号車GR010ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)が優勝を飾り、トヨタのル・マン5連覇を決めた。

 もう1台の7号車GR010ハイブリッド(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス)も2位に入って、ワン・ツー・フィニッシュを達成。レースから4日後、今季よりドライバーとチーム代表職を兼ねる可夢偉は、平川とともに日本メディアのリモート取材に応じ、「チームとしては、同一周回のワン・ツーで終われたのはよかった」としながらも、7号車に途中発生したトラブルと“その影響”を悔やんだ。

■7号車のトラブル原因はECU

アルピーヌ、LMDhデビュー前の2023年はLMP2で活動へ。2台体制を計画/WEC

 アルピーヌのローラン・ロッシCEOは、2022年シーズンのWEC世界耐久選手権ハイパーカークラスに参戦しているアルピーヌが、来シーズンは2台のLMP2マシンで同シリーズに参戦する方向で調整していることを明らかにした。

 アルピーヌ・エルフ・チームは現在、旧規定のLMP1マシンを用いて、トヨタとグリッケンハウスのハイパーカーとともにWECハイパーカークラスに参戦している。しかし、同クラスは来シーズンからフェラーリのハイパーカーやLMDhカーの登場も予定されており、アルピーヌが“特別に”トップカテゴリーに居続けることは不可能になると考えられている。

スタートでの接触に異なる見解示すLMP2上位勢「ありえない動き」「1年分の努力が水の泡」/ル・マン24時間

 ユナイテッド・オートスポーツUSAとチームWRTは、2022年ル・マン24時間レースのスタート時に1コーナーで発生したアクシデントを、ともに悔やんでいる。

 予選でLMP2クラス2番手となったウィル・オーウェンがドライブするユナイテッド・オートスポーツUSA22号車オレカ07・ギブソンは、スタートで右側にいたクラスポールの31号車WRTのレネ・ラストと、左側に浮上してきていたリアルチーム・バイWRTの41号車のフェルディナンド・ハプスブルクに挟まれる形となり、コース左側のグラベルへと埋まった。

富士への来日危ういグリッケンハウス「我々は非常に小さな会社だ」。WECは「柔軟に対応」

 WEC世界耐久選手権は、ハイパーカークラスに参戦するグリッケンハウス・レーシングが2022年シーズン後半にレース欠場を余儀なくされる場合、「柔軟に」対応するという。

 FIA耐久委員会のリシャール・ミル委員長は、グリッケンハウスのル・マン・ハイパーカー(LMH)が将来的に世界選手権への参加を続けられるよう、譲歩する用意があると語った。

 これは、『フルシーズンエントリーするLMHチームは少なくとも1台の車両で全レースに出場しなければならない』とする、これまでのWECの厳格な規約を覆す対応だ。

トヨタ“優勝エンジニア”に移籍の噂/チェッカー提示場所変更の理由etc.【ル・マン決勝後Topics】

 6月11〜12日にフランス、ル・マンで行われたWEC世界耐久選手権2022年第3戦/第90回ル・マン24時間レースは、トヨタGAZOO Racingの5連覇により幕を閉じた。8号車GR010ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)が、姉妹車7号車との争いを制して、好天に恵まれた24時間レースのトップチェッカーを受けた。

 レースから一夜明けた6月13日、16時10分に発行されたブルテンで、レース後の車検に全車が合格したことが明らかとなり、最終順位が確定。今年はレース後車検での混乱はなかった。

 そんなレース後のサルト・サーキットのパドックから、決勝レースの“裏側”、そしてレースウイークを通じた各種情報・噂をお届けする。

50歳ベン・キーティングの執念。3年越しのル・マン制覇で“幻の勝利”の正当性を主張

 2022年シーズンのWEC世界耐久選手権LMGTEアマクラスで33号車アストンマーティン・バンテージAMR(TFスポーツ)をドライブしてベン・キーティングは、レース後の技術的な違反により2019年に初優勝を逃した後、今年のル・マン24時間レースで優勝したことで「少し正当性を示すことができた」と感じていると語った。

 現在50歳のジェントルマンドライバーは、エンリケ・チャベスとアストンマーティン・ワークスドライバーのマルコ・ソーレンセンとともに33号車アストンマーティンのステアリングを握り、TFスポーツが過去3年間で2回目のGTEアマクラス優勝を果たすのに貢献した。

【動画】2022年WEC第3戦ル・マン24時間 決勝ハイライト

 6月11~12日にかけて、“世界三大レース”のひとつであるル・マン24時間レースの決勝レースが行われ、平川亮も乗り込んだTOYOTA GAZOO Racingの8号車トヨタGR010ハイブリッド(平川/セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー組)が優勝。今季からチーム代表も兼任する小林可夢偉組の7号車トヨタGR010ハイブリッドが総合2位となり、トヨタが過去5年で4度目のワン・ツー・フィニッシュを達成した。そんな第90回大会の決勝の模様を収めたレースハイライト動画が、ル・マン24時間の公式YouTubeチャンネル、およびハイパーカーとLMGTEプロ/GTEアマの計3クラスにタイヤを供給しているミシュランの公式チャンネルで公開されている。