グリッケンハウス、WEC富士6時間レースの欠場を正式表明「我々にとって、あまり役に立たない」

 WEC世界耐久選手権のハイパーカークラスに参戦しているグリッケンハウス・レーシングは、9月に開催される第5戦富士6時間レースを欠場すると表明した。最終戦となる第6戦バーレーンでグリッドに復帰する可能性はあるとしている。

初登場プジョー9X8に熱視線。BoP上は「グリッケンハウスが最速」とトヨタ技術首脳etc.【WECモンツァ木曜Topics】

 7月7日、WEC世界耐久選手権は第4戦モンツァ6時間レースの走行前日を迎えた。イタリア北部、ミラノ郊外に位置するモンツァ・サーキットでは、うだるような暑さのなか、各陣営が車検やピットストップ練習などを行い、8日からの走行に備えていた。

WECのハイパーカークラスに挑むグリッケンハウス・レーシングがカラーリングを変更

 7月4日、WEC世界耐久選手権のハイパーカークラスに参戦するグリッケンハウス・レーシングは、WECに投入している708号車グリッケンハウス007 LMHのカラーリングを、チームエンブレムから由来するブルーを中心としたものに変更すると発表した。

ポルシェ、プジョー、BMWにフェラーリ……マシンも続々と公開。大盛況の『ハイパーカー』『LMDh』参入状況まとめ

 6月24日にはポルシェが新型LMDh車両『ポルシェ963』を正式発表。来る7月10日には新型LMH(ル・マン・ハイパーカー)『プジョー9X8』がいよいよレースデビューを飾る。

 さらに6月のル・マン・ウイークには、BMWやアキュラ、キャデラックが続々と新型プロトタイプ車両に関連した発表を行うなど、ここへ来て未来に向けた動きが一気に加速しているスポーツカー界。この記事では、LMH/LMDh車両を開発しているメーカー、その参戦カテゴリー、判明している体制など、2022年6月末時点での情報をまとめる。

 その前に、まずは現在〜未来の、スポーツプロトタイプのトップカテゴリーの規則について、簡単におさらいしておこう。

富士への来日危ういグリッケンハウス「我々は非常に小さな会社だ」。WECは「柔軟に対応」

 WEC世界耐久選手権は、ハイパーカークラスに参戦するグリッケンハウス・レーシングが2022年シーズン後半にレース欠場を余儀なくされる場合、「柔軟に」対応するという。

 FIA耐久委員会のリシャール・ミル委員長は、グリッケンハウスのル・マン・ハイパーカー(LMH)が将来的に世界選手権への参加を続けられるよう、譲歩する用意があると語った。

 これは、『フルシーズンエントリーするLMHチームは少なくとも1台の車両で全レースに出場しなければならない』とする、これまでのWECの厳格な規約を覆す対応だ。

グリッケンハウス、2度目のル・マンで表彰台を獲得。「大きな達成感」とブリスコー

 709号車グリッケンハウス007 LMHをドライブし、2022年WEC世界耐久選手権第3戦ル・マン24時間レースの総合3位表彰台を獲得したライアン・ブリスコーは、ル・マンへの2度目の挑戦となったアメリカ籍チームにとって、「大きな達成感がある」と表現した。

トヨタ、ル・マン5連覇! 平川亮が最高峰デビュー年に初優勝、可夢偉組7号車はトラブルで2位/決勝24時間後レポート

 フランス、ル・マンのサルト・サーキットを舞台に争われた2022年WEC世界耐久選手権第3戦/第90回ル・マン24時間レースは、現地時間の6月12日16時過ぎにフィニッシュを迎えた。

 総合優勝を遂げたのはトヨタGAZOO Racingからハイパーカークラスに参戦した8号車GR010ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)。トヨタにとっては2018年のル・マン初制覇から5年連続での優勝となり、今季よりトヨタのドライバーに抜擢された平川にとっては、初の総合優勝となった。

 ブエミとハートレーは、2020年に中嶋一貴とともに優勝して以来、2年ぶりの勝利。また、8号車陣営としては2022年シーズンにおける初優勝ともなった。