僅差の戦いが続いたトヨタ。7号車のトラブルまで「互いに必死でプッシュ」/ル・マン24時間

 2022年のル・マン24時間レースを制したTOYOTA GAZOO Racingのテクニカルディレクターであるパスカル・バセロンは、同レースでトップ争いを演じた2台のトヨタGR010ハイブリッドのバトルは「非常にタイト」であり、小林可夢偉組の7号車にトラブルが発生し勝負を決定づけるまで、互いが優位に立とうと「必死でプッシュしていた」と語った。

 同氏はトヨタがル・マン5連覇を達成した後、2台のトヨタGR010ハイブリッドの戦いは、電気モーターに関連するトラブルで7号車が姉妹車の8号車から数分の差をつけられてしまうまで、激しく互角の戦いをしていたと述べた。

ル・マン初優勝の平川亮「まだ夢が叶ったという実感がありません」トヨタは5連覇達成

 6月11日から12日にかけてフランス、ル・マンのサルト・サーキットでWEC世界耐久選手権第3戦/第90回ル・マン24時間レースの決勝レースが行われ、トヨタGR010ハイブリッドでハイパーカークラスに参戦しているTOYOTA GAZOO Racingがワン・ツー・フィニッシュを達成し、ル・マン5連覇を果たした。

 セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮の3名が乗り込む8号車トヨタGR010ハイブリッドは、ポールポジションからレースをスタートし完璧なレース運びで380周を走破。12日(日)現地16時、スタンドを埋め尽くした熱狂的なファンが見守る中、総合トップでチェッカーフラッグを受けた。

トヨタ、ル・マン5連覇! 平川亮が最高峰デビュー年に初優勝、可夢偉組7号車はトラブルで2位/決勝24時間後レポート

 フランス、ル・マンのサルト・サーキットを舞台に争われた2022年WEC世界耐久選手権第3戦/第90回ル・マン24時間レースは、現地時間の6月12日16時過ぎにフィニッシュを迎えた。

 総合優勝を遂げたのはトヨタGAZOO Racingからハイパーカークラスに参戦した8号車GR010ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)。トヨタにとっては2018年のル・マン初制覇から5年連続での優勝となり、今季よりトヨタのドライバーに抜擢された平川にとっては、初の総合優勝となった。

 ブエミとハートレーは、2020年に中嶋一貴とともに優勝して以来、2年ぶりの勝利。また、8号車陣営としては2022年シーズンにおける初優勝ともなった。