小林可夢偉の“初陣”モスポートはCGRが逆転勝利。勝ち切れないMSRは5戦連続2位/IMSA第8戦

 7月3日、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第8戦『シボレー・グランプリ』がカナダ、ボーマンビルのカナディアンタイヤ・モータースポーツ・パーク(CTMP/通称モスポート)で行われ、チップ・ガナッシ・レーシングが …

【動画】アキュラの新型LMDh『ARX-06』に火が入る。ハイブリッド・パワートレイン初始動

 6月30日、ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD)は、2023年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権GTPクラスでデビューするLMDhマシン『アキュラARX-06』の火入れ式を実施したことを明らかにし、その様子を公式YouTubeチャンネル(https://www.youtube.com/c/HondaRacingHPD)で公開している。

 アキュラARX-06は、現在IMSAシリーズのDPiクラスを戦っているアキュラARX-05の後継モデルにあたるプロトタイプ・レーシングカーだ。6月3日にティザー画像が公開された同マシンは、オレカの次世代LMP2シャシーをベースにHPDが開発を担当。車両デザインはロサンゼルスのアキュラ・デザインスタジオを中心としたチームが担当している。

ハイブリッド化とLMHの参加で複雑化するBoP。IMSAが取り組むプロセスの活性化と新ツールの導入

 IMSAのテクニカルディレクターを務めるマット・クルドックは、ウェザーテック・スポーツカー選手権を運営する同団体が、LMHル・マン・ハイパーカーとLMDhプラットフォームのクルマを近いレベルで戦わせるために、BoP(バランス・オブ・パフォーマンス/性能調整)プロセスの活性化と新しいツールの導入に取り組んでいると語った。

 今季限りで終了するDPiクラス入れ替わるかたちで、2023年に新設されるウェザーテック・スポーツカー選手権のGTPクラスは、LMDhと2021年からWEC世界耐久選手権のトップカテゴリーで採用されているLMHの両方の規定にオープンであるが、最初のシーズンはLMDhのルールに沿って制作された車両のみが登場する予定であり、現在までにアキュラ、BMW、キャデラック、ポルシェが新型マシンでの参戦を表明している。

小林可夢偉、レクサスRC F GT3でIMSAモスポート戦出場へ「とても楽しみ」

 小林可夢偉は7月1~3日、カナダ・ボーマンビルのカナディアンタイヤ・モータースポーツ・パーク(CTMP/通称モスポート)で開催される、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第8戦にバッサー・サリバンから出場し、ジャック・ホークスワースに代わって14号車レクサスRC F GT3をドライブすることが明らかになった。

 WEC世界耐久選手権のハイパーカークラスに参戦しているTOYOTA GAZOO Racingのドライバーであり、2022年シーズンからはチーム代表も兼務している可夢偉。先週末にワトキンス・グレン・インターナショナルで行われたザ・グレン6時間で、アリー・キャデラックの48号車キャデラックDPi-V.Rをドライブしたばかりの彼は、その1週間後、今度はGT3カーに乗り換えシリーズ3年ぶりの開催となるカナダラウンドに初出場することになった。

3年ぶりカナダ戦の懸念事項が現実に。ワクチン未接種を理由にGTD有力チームが欠場/IMSA

 IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のGTDクラスでポルシェ911 GT3 Rを走らせているライト・モータースポーツは、7月1~3日にカナディアンタイヤ・モータースポーツ・パークで開催される『シボレー・グランプリ』を欠場するチームのひとつとなった。

 アメリカ・オハイオ州に本拠このチームは、カナダのワクチン政策により、2022年シーズン第8戦として行われるアメリカ国外ラウンドにおいて、16号車ポルシェのエントリーを見送ることを発表している。

WTRがMSRアキュラを退け3勝目。赤旗を挟んだグレン6時間の終盤スプリントを制す/IMSA第7戦

 6月25日、アメリカ・ニューヨーク州のワトキンス・グレン・インターナショナルでIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第7戦『サーレン・ザ・グレン6時間』の決勝レースが行われ、ウェイン・テイラー・レーシングが運営するコニカミノルタ・アキュラARX-05の10号車アキュラ(フィリペ・アルバカーキ/リッキー・テイラー組)が優勝。今季3勝目をマークした。小林可夢偉も乗り込んだ48号車キャデラックDPi-V.R(アリー・キャデラック)は総合6位フィニッシュとなっている。

 DPiからGTDまで、全5クラス合計48台がグリッドに並んだ今季第7戦のザ・グレン。ミシュラン・エンデュランスカップ(IMEC)の一戦として、6時間で争われる決勝レースは、序盤の荒れた展開から終盤に出された赤旗による長い中断を挟み、最後は約20分間のスプリントレースを経ての決着となった。

2023年ル・マン『ガレージ56』出場に意欲見せるジミー・ジョンソン。IMSAでは小林可夢偉の維持を望む

 7度のNASCARカップ王者で、今季チップ・ガナッシ・レーシングから2年目のインディカー・シリーズに参戦しているジミー・ジョンソンは、2023年のル・マン24時間レースへ“ガレージ56”枠の一員として出場することについて、「非常に高い関心を持っている」と述べている。

 ジョンソンは現在、インディカーへのフル参戦と同時に、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権では小林可夢偉らをチームメイトに迎え、長距離耐久戦の“ミシュラン・エンデュランス・カップ”にアクション・エクスプレス・レーシングから、キャデラックDPi-V.Rをドライブし参戦している。

モントーヤの息子セバスチャン、ザ・グレン参戦へ。17歳の新星がドラゴンスピードに再加入/IMSA

 セバスチャン・モントーヤは、6月23~26日にアメリカ・ニューヨーク州のワトキンス・グレン・インターナショナルで開催される『サーレン・ザ・グレン6時間』で、ヘンリク・ヘドマンと父ファン・パブロ・モントーヤのコンビに加わり、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権LMP2クラスを戦うドラゴンスピードUSAのラインアップに復帰することになった。

 17歳のモントーヤは今年3月、IMSA第2戦セブリング12時間でシリーズとLMP2カテゴリーデビューを果たした。このときドラゴンスピードは彼を復帰させる予定はなかったが、IMSAシリーズ内の耐久カップである“ミシュラン・エンデュランスカップ(IMEC)”第3戦に出場するため、“もうひとりのモントーヤ”をふたたび追加起用することを決めた。