フェラーリ、残り2周の燃料補給でまたしても勝利を逃す。燃費戦略は「かなり無理があった」/第4戦LMGTEプロ

 7月10日に行われたWEC世界耐久選手権第4戦『モンツァ6時間レース』のLMGTEプロクラスを制したのは、最後の2周で大逆転を飾ったコルベット・レーシングの64号車シボレー・コルベットC8.R(トミー・ミルナー/ニック・タンディ)だった。

 それまでレースをリードしていたAFコルセの52号車フェラーリ488 GTE Evo(ミゲル・モリーナ/アントニオ・フォコ)は、最後までレースを走り切る燃料がなく、残り2周となったところで燃料スプラッシュのためのピットへと向かい、数秒後ろを走っていたコルベットに勝利が転がり込んだ形だ。

【動画】2022年WEC第4戦モンツァ 決勝ハイライト

 今年100周年を迎えたイタリア、モンツァ・サーキットで7月10日に開催されたWEC世界耐久選手権第4戦『モンツァ6時間』の決勝レースを振り返るダイジェスト動画が、シリーズ公式YouTubeチャンネル(https://www.youtube.com/user/FIAWEC)で公開されている。

 ポールスタートの708号車グリッケンハウス007 LMH(グリッケンハウス・レーシング)が前半戦をリードしたレースは、このモンツァ戦でWECデビューを果たした『プジョー9X8』93号車のストップをはじめ、マシントラブルや交錯、GTEマシンがひっくり返る大クラッシュなどさまざまなアクシデントが発生。グリッケンハウスもエンジントラブルによってリタイアとなり、サバイバルの様相を呈した。

波乱に満ちたWEC第4戦、トヨタは2台が表彰台を獲得。小林可夢偉「満足のいくレースができなかった」

 7月10日、今年100周年を迎えたイタリア、モンツァ・サーキットでWEC世界耐久選手権第4戦『モンツァ6時間』の決勝レースが行われ、TOYOTA GAZOO Racingは8号車が2位、7号車が3位となり、2台のトヨタGR010ハイブリッドによってダブル表彰台を獲得した。

 前戦ル・マン24時間を制したトヨタ8号車(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)と、姉妹車である7号車(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス)は、気温30℃/路面温度50℃を超える暑さのなかで戦いの火蓋が切られたレースの序盤から接近戦を繰り広げた。

プジョー9X8を襲った複数のトラブル。94号車は実戦で初出現した“デブリ”でオーバーヒートか/第4戦モンツァ

 イタリアのモンツァで行われたWEC世界耐久選手権第4戦でレースデビューを飾った、プジョーの新型ル・マン・ハイパーカー(LMH)、『プジョー9X8』。プジョーのテクニカルディレクターは、複数のトラブルに見舞われたデビュー戦について「多くのことを学んだ」と総括している。

 7月10日に行われた6時間の決勝レースで、プジョーの2台はともに多くのトラブルを抱え、たびたびガレージに入ることとなった。グスタボ・メネゼス/ジェームス・ロシター/ロイック・デュバル組94号車のみが、25周おくれの総合33位でチェッカーを受けることができた。

6時間続いたバトルと衝撃の結末。アクシデント頻発のモンツァ戦をアルピーヌが制す【WEC第4戦決勝レポート】

 7月10日、イタリアのモンツァ・サーキットでWEC世界耐久選手権第4戦『モンツァ6時間レース』の決勝レースが行われ、アルピーヌ・エルフ・チームの36号車アルピーヌA480・ギブソン(アンドレ・ネグラオ/ニコラ・ラピエール/マシュー・バキシビエール)が優勝。開幕戦セブリング1000マイルレースに続く、今季2勝目をマークした。

【順位結果】2022年WEC第4戦モンツァ 決勝

 7月10日、イタリア・モンツァで開催されているWEC世界耐久選手権第4戦『モンツァ6時間』の決勝レースが行われ、アルピーヌ・エルフ・チームの36号車アルピーヌA480・ギブソン(アンドレ・ネグラオ/ニコラ・ラピエール/マシュー・バキシビエール組)が総合優勝を飾った。2位となった8号車トヨタGR010ハイブリッド(TOYOTA GAZOO Racing)とのギャップは、わずか2秒762。アルピーヌの優勝は開幕戦セブリング以来、今季2度目だ。

■2022年WEC世界耐久選手権第4戦モンツァ6時間 決勝暫定結果

序盤からプジョーとトヨタにトラブル。前半戦首位のグリッケンハウスにはペナルティ【第4戦モンツァ3時間経過時点】

 イタリアのモンツァ・サーキットで行われているWEC世界耐久選手権第4戦『モンツァ6時間レース』は、現地時間15時(日本時間22時)にスタートから3時間が経過。レースはLMGTEアマクラスの車両によるクラッシュと、バリアの修復のため、セーフティカーが導入されている。

 レースは現地時間12時に晴天のもとスタート。ポールポジションからスタートしたグリッケンハウス・レーシングの708号車グリッケンハウス007 LMHが順調にレースをリードするなか、その背後ではいくつかのトラブルが。

【途中経過】2022年WEC第4戦モンツァ 決勝3時間後

 7月10日、イタリア・ミラノ郊外のモンツァ・サーキットで、WEC世界耐久選手権第4戦モンツァ6時間レースの決勝が行われている。正午にスタートしたレースの折り返し、3時間が経過した現在は、マイク・コンウェイが乗り込んだTOYOTA GAZOO Racingの7号車トヨタGR010ハイブリッド(コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組)が、セーフティカーランのなかで総合首位を走行中だ。スタート時からハイパーカークラスをリードしてきた708号車グリッケンハウス007 LMH(グリッケンハウス・レーシング)は、直前のピットインで順位を落とし総合2番手となっている。

■2022年WEC世界耐久選手権第4戦モンツァ 決勝3時間後途中経過

ハイブリッドは「使わなくてもタイムは変わらない」と小林可夢偉。トヨタが置かれたBoPの厳しい現状/第4戦モンツァ

 7月10日、WEC第4戦モンツァ6時間レースは、決勝日を迎えた。気温の上昇が予想されるなか、現地時間正午のスタートを前に、トヨタGAZOO Racingのチーム代表兼7号車ドライバーを務める小林可夢偉と、8号車の平川亮が、現地からリモート形式の取材に対応。新たに登場したライバルであるプジョー9X8への印象や、現在のBoP(性能調整)の状況などを交えつつ、決勝への展望を語った。

前年の激闘の再現を期待するポルシェとフェラーリ。「コルベットが強い」との見方も/WECモンツァ

 ポルシェとフェラーリのLMGTEプロチームのドライバーたちは、7月10日に決勝レースが行われるWEC世界耐久選手権第4戦モンツァ6時間で、両メーカーが激しいバトルを繰り広げた昨年と同じように、見る者を興奮させる戦いを再現したいと語っている。

 昨年のWECモンツァではケビン・エストーレ/ニール・ジャニ組92号車ポルシェ911 RSR-19(ポルシェGTチーム)が、ジェームス・カラド/アレッサンドロ・ピエール・グイディ組51号車フェラーリ488 GTEエボ(AFコルセ)を逆転するかたちで勝利を収めた。2台のマシンはレース中に長い間接近戦を繰り広げたが、AFコルセの戦略が裏目に出てフェラーリがレース終盤に燃料補給を要したため、ポルシェに逆転優勝を許している。