BMWのLMDh車両、バルセロナとアラゴンで走行後に渡米。セブリングでの24時間テストに参加へ

 BMWが開発中のLMDh車両『BMW M ハイブリッド V8』は、2023年にIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のGTPクラスに、そして2024年にはWEC世界耐久選手権のハイパーカークラスへと参戦する。

 2023年1月、IMSA開幕戦デイトナ24時間レースでのデビューへ向け、7月にはシャシーパートナーであるダラーラ社があるイタリア・バラーノでシェイクダウンを行ったことを明らかにしているが、陣営はこのあと、スペインのバルセロナ・カタルーニャサーキットと、モーターランド・アラゴンでテスト走行を行い、その後M ハイブリッドV8を米国へと送り込む予定だという。

IMSA、2023年シーズンスケジュールを発表。GTP元年はインディナポリスを含む計11戦に

 ウェザーテック・スポーツカー選手権を運営するIMSAは8月5日、2023年シーズンのスケジュールを発表。この中で年間11のイベントの開催と、ミド・オハイオならびにデトロイト戦がカレンダーから外れることが確認された。

 ロード・アメリカで5日金曜に行われた“ステート・オブ・ザ・スポーツ”の演説でアナウンスされたこのスケジュールは、DPiに代わって次世代プロトタイプ・フォーミュラであるLMDhカーで争われる、新たな最高峰カテゴリーのGTPクラスを筆頭に、計5クラスすべてが参加する6つのイベントが含まれている。

インディアナポリス戦の2023年復活が正式決定。インフィールドでは“初の試み”も/IMSA

 北米でスポーツカーレースを統括するIMSAは7月29日、2023年9月17日にアメリカ・インディアナ州のインディアナポリス・モータースピードウェイ(IMS)で、ウェザーテック・スポーツカー選手権のレースを開催すると正式発表した。イベント名称は『IMSA・バトル・オン・ザ・ブリックス』となり、2時間40分のウェザーテック選手権のレースのほか、IMSAミシュラン・パイロット・チャレンジの4時間レースが行われる。

 このイベントは、ロジャー・ペンスキーがIMSを買収したときから検討されていたもので、2023年のウェザーテック選手権カレンダーではミド・オハイオに代わるものと理解されているが、カレンダーの全容はまだ公表されていない。

BMW、2024年にWEC/ル・マン復帰へ。来季デビュー新型LMDhのシェイクダウンも完了

 7月26日、BMWは、2024年からWEC世界耐久選手権のハイパーカークラスに新型LMDhマシンで参戦することを確認した。また、あわせて2023年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権でデビューし、2年目にはWEC/ル・マン24時間にも投入する『BMW MハイブリッドV8』のシェイクダウンをイタリア、バラーノで実施したことを明らかにした。

 ドイツのメーカーがル・マン24時間レースの総合優勝を目指すためのWECプログラムは、数カ月前から評価が行われてきた。

LMDh&GT3化で予想される”グリッド争奪戦”「ACOの采配が気になる」【BMWモータースポーツ代表に聞く/後編】

 去る6月6日、2023年デビュー予定の新型LMDh車両『BMW M ハイブリッドV8』を正式発表したBMW。彼らはチームRLLと組みワークス車両2台体制でIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権GTPクラスへの参戦を予定している。

 現在噂されているWEC世界耐久選手権への参戦可能性を中心に聞いたインタビュー前編に続き、この後編ではBMWモータースポーツのアンドレアス・ルース代表に、LMDhの参戦体制やドライバー起用、WECのGTクラスの“GT3化”などについて聞く。

LMDh車両でのWEC参戦は「明言できない」2023年はワークス活動に集中へ【BMWモータースポーツ代表に聞く/前編】

 2022年のル・マン24時間レース開催期間中の6月6日に、2023年デビュー予定の新型LMDh車両『BMW M ハイブリッドV8』を正式発表したBMW。彼らは当初より、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権GTPクラスへの参戦を明言していたが、ル・マンのパドックもこのBMWの発表には大いに沸いた。

 当然ながら、今後はル・マン24時間含むWEC世界耐久選手権への参戦もあるのではないか? という噂も、ル・マンで飛び交っていた。そのあたりの現状を含め、後日ミュンヘンのBMWモータースポーツで、アンドレアス・ルース代表に話を聞いた。

 なお、ルース氏は2021年9月までアウディスポーツのワークスチームのプロジェクトマネージャーを務め、LMP1やDTMのワークス活動の総括等、アウディスポーツの幹部として長年勤務していた人物である。

【動画】NASCARとIMSAが開催される、シカゴ・ストリートコースの走行映像が公開

 7月19日、アメリカ・イリノイ州のシカゴ市街地において、NASCARカップシリーズとIMSA公認レースが来年7月1~2日に開催されることがアナウンスされた。この発表にあわせて、NASCARの公式YouTubeチャンネル(https://www.youtube.com/c/NASCAR)ではシカゴ市街地コースを解説する動画が公開されている。

 2023年7月の開催が計画されているストリートイベントは、シカゴのダウンタウンに全長2.2マイル(約3.54km)の特設ロードコースを設定して行われるもの。コースは計12のコーナーで形成され、レイク・ショア・ドライブやミシガン・アベニュー、コロンバス・ドライブなどの主要道路と、その周辺の大通りを走行する。

シカゴ市街地でIMSAとNASCARカップシリーズ併催へ。2023年7月初旬の開催を計画

 IMSA公認シリーズが2023年、アメリカ・イリノイ州シカゴのストリートコースで開催されるNASCARカップシリーズに加わることが明らかになった。

 7月19日に発表された、2023年7月1~2日の週末に開催されるNASCARシカゴ・ストリートレースは、シカゴのダウンタウンに合計12のターンを設置した全長2.2マイル(約3.54km)の特設ロードコースでレースカーを走らせるもの。

アキュラの新型LMDh『ARX-06』が初テストを完了。フロントマスクも公開

 ホンダの北米ブランドであるアキュラが2023年に向け開発中の新型LMDh車両『ARX-06』が、フランスのマニクールにおいて、初のサーキットテストを完了した。

 ARX-06は、現在DPiクラスでARX-05を走らせているウェイン・テイラー・レーシングと、メイヤー・シャンク・レーシングの手により、来季のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のGTPクラスにデビューを飾り、ポルシェ、BMW、キャデラックのLMDh車両と競うこととなる。

キャデラックLMDhをテストしたバン・デル・ザンデ「走りとラップ数にポジティブな驚き」

 ポルシェ963とキャデラック・プロジェクトGTPハイパーカーが参加した初のLMDhグループテストで、後者のステアリングを握ったランガー・バン・デル・ザンデは、ダラーラ製シャシーがベースとなっている新型LMDhマシンについて、「1メートルごとにドライブビングを楽しんでいる」と語った。

 このオランダ人ドライバーは、チップ・ガナッシ・レーシングのアール・バンバー、アレックス・リン、セバスチャン・ブルデーとともに、フロリダ州のセブリング・インターナショナル・レースウェイで5日間にわたって実施されたテストに参加し、LMDhメーカー間の初のグループ走行でキャデラックのマシンを走らせた。